子育て・介護の社会化をすすめる

2005年6月23日 23時18分 | カテゴリー: 子ども・教育, 活動報告

働く・育てる 市民力

 「生活転換!子育て・介護は社会のしごと」このキャッチコピーを覚えていらっしゃいますか? 99年の統一地方選挙で私たち、生活者ネットワークが打ち出したスローガンです。当時「どちらも家庭のしごとだ」という声をいただきもしました。もちろん、第一義的な責任は家庭にあります。しかし、老老介護や介護地獄という実態、また、核家族の中、コンクリートのマンションの中での子育ては、重圧感や閉塞感ばかりが先にたち、子育てに自信が持てなくなり、最悪の場合はわが子の虐待という事態にまで及んでしまう——。こうした状況を改善していくためには、これらを当事者だけの問題とせずに、広く地域の中で支えていこう、これが私たちの考えでした。
 子育てに関しては、子育て世代に対して「子ども家庭実態調査」を行いましたが、最もニーズが高かったのが「パートナーの協力」そして「職場の理解」という結果でした。今こそ、男女を含めた働き方を見直し、男性も子育てに関わることが当たり前の社会にしていくときです。そのためには、男性も育児休業がしっかりとれるようにしていくべきで、生活者ネットワークは「パパ・クォータ制」の実現を目指しています。クォータは割り当てという意味。男女が共に子育てを担えるように、男性にも一定の育児休業取得を義務付ける制度です。「育児・介護休業法」はあるものの、男性の育児休業取得は、わずかに0.4%弱、その実効性は非常に乏しいのが実情です。2年前に施行された「次世代育成支援対策推進法」の中では、すべての自治体と301人以上の従業員のいる企業に対して、子育て環境を整備するための10年間にわたる行動計画策定が義務付けられています。当然「働き方の見直し」が大きなポイントのひとつです。思い切った制度改革を実行し、職場を含めた社会の意識改革をすすめる、今がその絶好のチャンスです。
 子どもを生み、育てるのは個人の選択です。しかし、子育てはわが子を育てると同時に、社会全体を担う、まさに次世代を育てることでもあります。男女がともに働き方を変えて、子育ての負担をなくす環境づくりを支援するのは、やはり社会のしごとではないでしょうか? ゆとりをもって子育てのできる社会、住み慣れた地域で暮らし続けられる社会を実現するために、「働く・育てる 市民力」で、子育てや介護の社会化をこれからもすすめていきます。