プラスチックが燃えるごみに!

23区区長会の決定に意義あり

 私が参加している江戸川区廃棄物減量等推進協議会では、現在、平成18年度から33年度までの江戸川区一般廃棄物処理基本計画を区民参加で作成中です。

 この中では今後、廃プラスチックを焼却する区の方向が示されています。今まで不燃ごみだったプラスチックが可燃ごみになれば、これはとても大きな方向転換です。なぜこうなったか? それは、国や東京都が「貴重な化石燃料が有効利用されていない」「埋め立て処分場の延命が必要」との理由でサーマルリサイクルの推進を打ち出し、23区区長会が昨年10月「20年度から23区すべての焼却場で廃プラスチックを焼却する」決定をしたためです。焼却の前に、江戸川区はマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルに取り組んだ上で、どうしようもないものは焼却するとのことですが、今まで焼却に適さないから埋立ててきたはずなのに、処分場がいっぱいだから今度は燃やすことについて、それって違うんじゃない?と思っています。

  処分場の延命をいうなら、焼却ではなく、リユースびんを復活させる、廃棄されるようなプラスチックは極力作らないなど、徹底的な発生抑制の手立てを講じることが先決です。生活者の意識改革もまだまだ不十分。不燃ごみの袋に缶やペットボトルを入れている人たちも今だに見かけます。もっと住民を巻き込んでの3Rの推進についても働きかけなければなりません。リーダーたちがまずすべきはこうしたことでは?

  「サーマルリサイクル」なんていうと聞こえはいいのですが、複合素材でできているプラスチックを燃やして大気や土壌、水質汚染にはつながらないの? 燃やせばまたCO2が発生するよね? 実際の熱回収率は20%に過ぎないとも言われているし。燃やしてもリサイクルになるという認識が一人歩きすると、プラスチックの分別の意味があいまいになるのでは? 最終的に税金で燃やすのでは、これまでどおり事業者は作りたい放題で「拡大生産者責任」なんて吹っ飛んでしまうのでは?「マテリアルリサイクル」だって、複合素材ゆえにリサイクルは困難とか。

  生活者としての素朴な疑問や意見をどんどん発信していくのがネット流。プラスチック焼却に物申したい人、どうぞご意見をお寄せください。

* サーマルリサイクル・・・・焼却による熱をエネルギーとして利用すること。
* マテリアルリサイクル・・・プラスチックを溶かすなどして再生利用すること。
* ケミカルリサイクル・・・・プラスチックを化学処理して工業原料にすること。