「3歳児健診」2日制から1日制に—低い受診率をどう見る?

「保健所運営協議会」報告②

→若いママさんたちと定期的に情報交換。子育て・子育ちを応援します。

3歳児健診受診率は、16年度の23区平均86.6%に対し、江戸川区は82.4%と低い状況にあります。そこで、区ではこれまでの2日制から1日制にすることで、利便性を図り、受診率を上げていこうとしています。この報告の中で、なぜ低いのか、という理由が示されましたが、それは「通園や保護者の就労」ということ。とても意外に感じました。

江戸川区の子育て環境といえば、他の区に比べて、3歳までは圧倒的に家庭保育が多いということが共通認識でした。それなのに、就労によって3歳児健診に来られないとは、いよいよ江戸川区も子育て世代の就労が増えてきた、ということ。

3歳児健診は、1歳半健診の次に行われれ、乳幼児健診としては保健所が実施する最後の健診。内科、歯科のほか、問診があり、さらに保健・栄養・心理面での個別相談も実施されます。当然、発達障害や虐待の早期発見、その予防策の指導も期待され、大変重要な健診のはず。1日制実施にあたっては、実施回数の増加と適切な人的配置で受診者の拘束時間が短縮されるとのこと。時間短縮はいいけれど、内容まで縮小にならないようにしないと。23区中では21区が1日制を導入しているとのことですが、小児科の先生からは、人材確保の点からは1日制は大変、との声も。

もしかしたら、若いママたちはこう思っているのかも。休みは本当に病気の時のためにとっておきたい。健診にいかなくても病気になったら夜でも休日でも診てもらえるし、医療費は無料だし・・。医療状況・保育状況が変わってきている中では、健診の受け止め方にも変化があるのでは?

それにしても、女性の就労が増えている中、子どもを産む機械ならぬ、子どもを産む機会、子どもを育てる機会、そして働く機会を、それぞれまさにチャンスとしてとらえられるような社会環境にしていきたいものです。大臣も辞任しないなら、謝罪ばかりではなく、健診に行く場合は欠勤扱いにしない、子育て世代を職場から早く家庭に帰す、出産後の職場復帰への道すじをつくる、など「子育て環境を整える具体的なポジティブアクションに精力的に取り組むから、辞任している場合じゃないんだ!」・・と、言ってくれるといいんだけど。