清掃事業、相次ぐ事故も問題なし?!

2007年10月2日 18時18分 | カテゴリー: 清掃・リサイクル

代表質問② サーマルR本格実施を前に大きな課題

→委員会視察で中央防波堤新海面処分場へ。(9/10)

 清掃リサイクル事業の現状と展望について質問する。

 東京23区では、来年度から「サーマルリサイクル」を実施することとしている。その前提として、ペットボトルのリサイクルの徹底、そして可能な限りその他の容器包装プラスチックのリサイクルに取り組むことを申し合わせた。江戸川区は早い段階でこの整備を行い、区の責務を果たしている姿勢を評価する。
しかし、23区に目を向けると、資源化の方針を打ち出しているのは13区にとどまり、残り10区のうちの大半は、ペットボトルとトレイ以外はすべて焼却する方向。このままでは可燃ごみに占めるプラスチックの混入率は、清掃一部事務組合が想定した10%を大きく上回ることが予想される。現在江戸川区は、清掃一部事務組合に対し年間約30億円の分担金を拠出しているが、焼却量が増えることによる費用の増大がその分担金にはね返る問題も看過できない。減らすべき二酸化炭素の増加や住宅に隣接した清掃工場の安全確保などの点からも、「埋立処分場の延命のために埋め立てない」とするだけでなく、焼却の量を極小化することも大切であると考える。
また、昨年12月、中央防波堤に造られた最新鋭の灰溶融炉がわずか5カ月で稼働中止を余儀なくされ、現在4基すべてが停止している。温度管理の不具合により、製造されたスラグから大量の鉛が検出されたこと、さらに今月に入って排ガス中の水銀濃度が自主規制値を大幅に上回ったためだ。この施設には江戸川清掃工場の焼却灰も運ばれ、処理されている。炉の精度が高くなり、その安全性が強調されてきた中での度重なる事故に、市民は不安を覚えている。
サーマルリサイクル本格実施を前に、こうした想定外のことが起きている現状をどのようにとらえていらっしゃるのか、伺う。

区長答弁⇒サーマルは現代社会の傾向で当然やるべき。しかし資源化をやらなければ意味がない。本気でやるかどうかは、区長の政治姿勢が問われること。各区長の良識を信頼すれば、できる条件が整えばやることになる。事故については、職員の報告が遅れたことが問題で、処分をした。有害物質については、生活上極めて微量なもの。原因が判明したら逐一公表する。

日本の廃棄物処理は、長い間「燃やす、埋める、水に流す」という手法をとってきた。日本には2000もの焼却炉があるが、何と世界の焼却炉の3分の2を占めている。中でも東京23区は616キロ平方メートルという狭い面積ながら、50もの焼却炉が林立している状況。こうしたことから、ダイオキシン問題やぜん息の原因となる大気汚染の指摘があとを絶たない。ごみ問題において、私たちは加害者であり、被害者といえる。
今月初旬、生活振興環境委員会の視察で、熊本県水俣市を訪れた。この地で半世紀前、有機水銀を水に流した結果、「水俣病」という大きな負の連鎖をもたらしたことを忘れてはならない。市民は水俣病を通して、環境破壊の悲惨さと、その回復にいかに多くの年月と努力を要するかを経験してきた。その結果、幾多の苦難をバネに、価値観を変えることで、環境都市へとまちを上げた取り組みをすすめ、1993年から始めたリサイクルは22品目にも上る。今やリサイクルにおいても目標とされる先進市となっている。
個人視察で伺った生産者グループ「きばる」は、水俣病の被害を受けた漁師さんたちが陸に上がって30年、「被害者は加害者にならない」という決意のもと、安全を最優先に皮まで食べられ、捨てるところのない甘夏みかんの生産に取り組んでいる。
ここで申し上げたいのは、ごみ政策は安全性や環境面を優先にした考えに立ち、「燃やす、埋める」から「燃やさない、埋めない、つくらない」方向へ向かうべきということ。焦点になっているプラスチックは、埋立不適物であると同時に焼却不適物でもあり、処理困難物である。資源循環型社会基本法や国の基本方針に立ち返り、リデュース、リユース、リサイクルという3つのRの順番通りに施策をすすめるべきと考える。資源化がすすまない結果、大量焼却へと流れていけば、自治体が強く望みながらも未だ確立していない「拡大生産者責任」がさらに遠ざかり、最も大切な生産段階での発生抑制は効かなくなることが懸念される。このままでは大量埋め立てが大量リサイクルや大量焼却になるだけで、根本的な問題は解決せず、生産者がつくるに任せて自治体が税金で処理する構造は変わっていかない。
多くの区が費用面や施設確保の観点からリサイクル体制を整えられないとするならば、なおのこと本来優先すべき発生抑制と再使用のしくみに本格的に着手すべきではないか。現在のプラスチックのリサイクルについても、できる区から始めるという進め方ですが、こうした方策についてもどこかが初めの一歩を踏み出さなければならない。23区においては、常に積極的な姿勢の江戸川区が先鞭をつけていただきたいと考えるが、いかがか。

区長答弁⇒考え方はその通りだ。本当にごみをなくそうと努力するなら、「買わない」ようにすればいい。行政だけの問題ではない。 

「今回の事故については万全の体制をとることはもちろんのこと、専門家の意見も市民の意見も同じように重く受け止め、安全性については慎重な姿勢で臨むよう要望する。」と意見を述べました。

 時間の都合上、3R推進の具体的な提案は決算委員会でしていきます。