NPO発地域共生型小規模多機能「みんなの家」は23区初

2007年11月21日 01時09分 | カテゴリー: 高齢者・障がい者福祉

身近な地域で誰でもどんなときでも「断らない」

→リビングに置かれたテーブルは、座ったあと立ちやすいように両手を入れる穴があいている。新村さんと。(11/20)  

  昨年4月、江東区北砂にオープンした「みんなの家」を、地域でともに活動する福祉NPOの仲間とともに視察させていただきました。

  ここは、NPO法人「江東まちづくり研究舎」が立ち上げた地域共生型小規模多機能施設。施設とはいっても普通の住まい、賃貸マンションの1室を利用し、「身近な地域で誰でもどんな時でも『断らない』」というコンセプトのもと、地域の方々が必要とするサービスを提供しています。
  昨年9月からは介護保険利用もスタート。訪問したときも6名の高齢者の方がそれぞれ編物をしたり、歓談したり、陽だまりの中で思い思いに過ごされていました。ここでは、何をしなければならない、ということはないのです。ちょうどお昼ご飯が終った頃でしたが、食事もすべてスタッフの手によるもの。送迎の車にも「みんなの家」や「デイサービス」などといったPR文字は一切入っていません。新車を改造したそうですが、実際送迎を始めてみると、寝たきりでない限りは、要介護5の方でも普通車で送迎できることがわかったそう。スタッフの考え、力量によるものですが、家庭同様のアットホームな取り組みが随所で実感できました。高齢者の方だけでなく、支援費制度利用の障がい者のデイサービス、また、制度外の子どもの一時預かりなども行っており、福祉行政では区分される方々が分け隔てなく利用できる場所になっています。だからこそ「みんなの家」。
  常勤職員は3名でパートは5名。ホームページを見たという女子大学生が卒論研究のためにボランティア参加しており、ある程度体制も整った今は、第三者としての目を活かす意味でも、地域ボランティアの参加を積極的に呼びかけていきたいとのこと。
  小規模多機能といえば、富山型福祉サービスとして全国のモデルとなったNPO法人「このゆびとーまれ」が有名ですが、「みんなの家」のきっかけも、15年ほど前、その代表をされている惣万佳代子さんと出会ったことだったといいます。民間による「共生ケア」の取り組みは23区でも初の画期的なもの。今は、「通う」というデイサービス中心ですが、「泊まる」「暮らす」ことまで取り組みたいと熱い思いは広がるばかりです。

  お話してくださった高井浩子さんは、かつて江戸川区にお住まいで、食の安全など、一緒に市民活動をしてきた仲間です。久々にお会いし、大勢の方々との協働で思いを形にされたそのパワーに大いなる元気をもらいました。ネットのスローガン「地域力・市民力 安心・共生のまちをつくる」まさにこの具現化です。「人と場所があればすぐにでもできるのよ」と高井さん。江戸川でも実現したいことのひとつです。