教育委員の任命に反対しました

教育行政にパパの視点OK、元議員にはNO

2009年区議会第一回定例会が20日(金)から始まっています。
今日は、一般質問に先立ち、江戸川区教育委員会委員の任命同意議案が諮られました。教育委員は人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有する人の中から区長が任命しますが、それには区議会の同意が必要です。任期は4年。教育委員会は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」により設置される合議制の執行機関で、委員は5名。現委員2名が3月9日で任期満了となるため、新委員の同意案件が出されたものです。同法の改正で新たに未成年の保護者が含まれることが義務付けられたため、うち1名は江戸川区でも初めてその立場の方が任命されることになりました。現在は自営業ですが、大学卒業後サラリーマン生活を8年間経験し、10年来、葛西地域をはじめ、全区的にPTA活動に取り組んできた男性(47歳)です。

私たちネットはもう1人の教育委員の任命には反対の立場をとりました。6期24年にわたり政党の区議会議員を務めた方であったためです。教育委員の身分は特別職非常勤地方公務員。教育公務員は政治的に中立でなければならず、教育委員会はレイマンコントロールのもとに運営されなければなりません。レイマンとは素人、一般人という意味。レイマンの合議により基本方針を決定し、それを教育行政の専門家である教育長が事務局を指揮監督して執行するということです。レイマンを通じて広く社会の常識や住民のニーズを施策に適切に反映させるための制度なのです。しかし、反対は私たち「生活者ネット・無所属クラブ」他計9名。結局35名の賛成多数で任命されることに。これにより区教育委員会は元議員、元校長、医師、保護者代表、教育長という構成になります。教育委員会は区長の権限から独立した機関として設置されているにもかかわらず、その選任を区長が行うこと自体がそもそも矛盾。教育委員は公募制をとることもでき、すでに八王子市や国立市ではこの方法をとっています。

天下りが大きな問題とされていますが、元議員がこれまで教育委員や監査委員(いずれも同意案件)、選挙管理委員(議員による選挙)などの一角を占めてきたことも事実です。区では昨年は選挙管理委員の選挙がありましたが、私たちは一般区民の方を推薦し投票、こちらも見識の高いレイマンを委員に選任してきました。現在、区の選挙管理委員は4名中3名が元議員。天下りにNOと言うなら、まず隗より始めよ、です。