学校選択制の目的は達成できているか?

2009年3月26日 00時42分 | カテゴリー: 子ども・教育

2009年度予算特別委員会報告⑭

中学校への学校選択制導入から丸6年。来年度入学に向けた今年の選択希望においては、13校が受け入れ可能数を超え、11校で抽選が行われました。この傾向は例年のこと。区は2001年9月に「江戸川区学校選択制度に関する懇話会」を立ち上げ、翌年3月に答申を出しました。その際、期待できることとして3つを挙げています。ひとつは「学校の活性化と特色づくり」、2つ目が「保護者と学校との新しい関係づくり」、3つ目が「地域の活性化と新しい地域づくり」です。

今後はこの検証作業を行なうことが必要ですが、現状において第一、第二の目的は達成されていると考えるか、また、第三の目的が現在説明から無くなっているのはなぜかを問いました。

答えは、これから検証作業をすすめていく。また、第三番目はわかりにくいのでホームページに載せていないだけで、3つ目の意義として掲げてはいるとのこと。

さらに、特色づくりという点においてうまくいった学校はあるか。その特色を持続していくためには教育委員会の支援が必要になるだろうが、どのようなことを考えているか、質問しました。

特色については、部活動が強いといったことの他はない、という答え。

この認識は私たちも同じです。しかし部活動についても、顧問の先生の力によるところが大きく、先生には異動があることから、必ずしも将来に亘って担保されているものではありません。先生も生徒も保護者も3年という短いスパンで入れ替わる中では、私学と違い、特色をつくるということは、教員の努力をもってしてもなかなか難しいだろうと思われます。各学校で特色ある教育活動を積極的に推進することで、学校関係者の意識改革を促し、学校の活性化につなげ、魅力ある学校を創る原動力とする、というのがその目的でしたが、公立中学において特別な個性をもつことはあまり重要ではなく、必要なことがどの学校においてもなされていればそれでいいのではないか、という声も多く聞かれるところです。

また、保護者や子ども自身が自らの意思で入学する学校を選択することによる学校への親近感と積極的な関わりも望まれたところですが、学区ではない遠くの学校を選択することで、逆に保護者が学校と疎遠になる現象も生み、PTA活動の担い手としてあてにできない状況にもなっています。問題行動を起こす生徒が学区外からの通学の場合はその対応にも苦慮していると聞きます。地元に住んでいない生徒への生活指導や家庭との連絡においても学校側は苦労が多いのではないでしょうか。

選択はしたけれども、希望がかなわなかった生徒の失望感は想像に難くありません。12の春には重くのしかかることでしょう。

今後の検証作業では、従来の生徒全員へのアンケートの他、選択した生徒・保護者に特化したアンケートの実施も必要です。また、導入の際の懇話会には、学識経験者も入れて検討したように、検証においても、生徒や保護者、先生、教育委員会、地域代表はもちろんのこと、この制度を研究している専門家も交えて検証していくことが望まれます。

所期の目的が達成できる制度となりえているか、そしてそれが持続可能なものかどうかをきちんと検証すべき時と言えます。