葛西臨海公園に急流がつくられる?

2009年4月27日 10時47分 | カテゴリー: 環境

2016年東京オリンピックが決定したら・・・

2016年のオリンピック開催地の決定を10月に控え、国際オリンピック評価委員会が4日間の日程で東京を視察したことはご存じの通りです。各競技会場が都心半径8㌔にあるというコンパクトさ、大部分で既存の施設をリユースするというエコロジ-。この2つがセールスポイントとなり、第一次調査では高い評価を得たことが報道されました。

既存の施設使用は7割近くに及びますが、残る競技場は仮設も含め新たに建設されます。区内にある葛西臨海公園はカヌーのスラローム競技場に予定されていることから、東京が開催地と決定されれば、都は公園内にこの競技施設を建設することにしています。場所の目安としてはホテルシーサイド江戸川の先、沿岸から潮風広場まで。公園面積約80万㎡のうち6500㎡を活用し、曲線を含む全長400m・幅15mの急流をつくるというかなり大掛かりな施設計画です。8000人収容の観客席は大会が終れば取り壊されますが、競技施設は恒久的なもの。しかし、スラロームという一般にはあまりなじみのない競技施設にどれほどの利活用が見込めるでしょうか。都は江戸川区に対して、カヌー競技場を受け持つことについては伝えていたものの、高低差のあるスラローム競技という具体的なことまでは示していなかったといいます。

何よりも問題となるのは環境への影響。東京湾を臨む緩やかな勾配の芝生広場は人々の憩いの場であり、人工渚の東側は立ち入り禁止区域で、野鳥の楽園になっています。この20年で、環境団体などとの連携のもと、水と緑の自然の姿が見事に再生されてきた公園です。そして、ゼロメートル地帯が7割を占める江戸川区にとっては数少ない高台のひとつであり、災害時には27万人が避難する場所ともなっています。

まだ候補地という位置づけである以上、具体的な住民への説明は10月の決定を待ってからということになりますが、もし決定された場合、環境を最優先し、世界で初めての「カーボンマイナスオリンピック」を銘打つ都として、この地へのスラローム競技場建設は容易に実現するものではないでしょう。江戸川区としても、他の自治体と足並みをそろえ、区をあげて招致活動を展開しており、「競技場だけはNO」と言えるかどうか、頭の痛い課題です。

私たち生活者ネットは、二度目の東京オリンピック招致そのものについて、議会で反対の立場をとってきたところであり、この件についても、前述した課題を認識した上で、地域住民、環境団体と連携して行動していきます。