若者受難の感染症、その対策は?

2009年5月9日 23時52分 | カテゴリー: 医療・保健

新型インフルだけじゃない、麻しんの撲滅は果たせるか?

 新型インフルエンザは地球規模で拡大の一途ですが、今日は、カナダからの帰国者から日本での初感染者が出たと報道されました。確認されたうち2名は男子高校生ですが、いちばん最初に疑いを持たれたのもやはりカナダ帰りの男子高校生でした。感染者数がメキシコに次いで多いアメリカでは、58%を18歳未満の若者が占めていることが公表され、高齢者の感染が少ないことは各国共通です。強毒性の鳥インフルエンザとは違って、弱毒性と言われてはいますが、パンデミック(世界的流行)を意味するフェーズ6への引き上げも検討されており、今回の日本人感染からは、国内での流行も時間の問題と言えなくもありません。その対策は通常の季節性インフルエンザと同じとのことですから、冷静に対応していきたいものですが、感染を繰り返す中で毒性が増すこともあることから、やはり用心しなければなりません。

 若者の感染ということでは、日本においては一昨年の麻しん(はしか)騒動が思い出されます。都内の高校や大学が相次いで休校に追い込まれる事態となりました。国では「麻しん排除計画」を立て、2012年度を麻しん撲滅年度と位置付け、2008年度から5年間の期間限定で中学1年(第3期)と高校3年相当(第4期)の子ども達に無料の予防接種が実施されているところです。今は、大学受験時や教職志望者には2度の麻しん予防注射を受けている証明書が求められるようになってきています。しかし、江戸川区における昨年12月時点の接種率は第3期59.8%、第4期は39.7%に過ぎず、3年後に撲滅できるかどうか疑わしい状況です。第3期と4期については、すでに5年分の該当者が決まっていることから、私たちは5年以内ならいつでも無料で受けられるようにすることが撲滅への早道だと主張してきたところです。特に高校では、高2で海外への修学旅行を実施しているところも多く、せっかくの無料接種が高3では意味がないことも指摘してきました。しかし、区は、一時に集中するとワクチンが不足するとして対応してきませんでした。

 このところの感染症は元気な若者が多く発病する特徴が認められている以上、やはりこの世代の対策に積極的に取り組まなければなりません。麻しんについて江戸川区医師会に確認したところ、ワクチン不足のおそれはないとのこと。これまでの接種率が低いことからも、改めて体制の見直しを区に求めていきます。