指定管理料における法人事務費の考え方

2010年3月22日 18時29分 | カテゴリー: 指定管理者制度

2010年度予算特別委員会報告⑦

 今回、障害者施設の指定管理料をチェックする中で、社会福祉法人東京都知的障害者育成会に1施設につき、600万円の法人事務費が支払われていることがわかりました。法人事務費とは、個別の施設の純粋な運営費ではなく、事業主体の本部の事務費に使われる経費です。

 3年前、神戸市の施設の指定管理者にもなっている中間支援組織「特定非営利活動法人コミュニティサポートセンター神戸」を訪問したとき「NPOのような組織が指定管理者になるときには、法人事務費も指定管理料に含むことが必要」という課題を伺いました。非営利であるNPO法人や社会福祉法人などが指定を受けるときには、こうした項目立ても必要なことと理解しています。

 しかし、今年度から指定管理者制度が導入された「さくらの家」が年間400万円、先行した3つの施設はそれぞれ600万円ですから、区から育成会に対して年間2200万円もの法人事務費が支払われています。

 世田谷区では、この法人を指定する際、施設利用者の数を基本とし、それに1カ月2850円の単価を掛けて法人事務費を算出。その結果、1施設1億5000万円ほどの指定管理料のうち法人事務費は約83万6000円。単価に差はあるものの、利用者数や定員数を基準に算定する方法は、江東区や中野区、大田区も同様です。こうした事実から、江戸川区の法人事務費は、指定管理料の比率から見てもいかにも高額であり、こちらも再検討の必要あり、と指摘しました。

 また、指定管理者制度のメリットは何か、との問いには、施設の時間延長、とのこと。「障害者支援ハウス」以外は、以前より前後30分だけ利用時間が延長されています。
 これも世田谷区の例ですが、この法人の経営努力によって、施設利用者の就労環境を整備し、工賃アップを図っていると聞きます。就労分野については、江戸川区ではまだ指定管理に移行していませんが、直営ではかなわなかったサービスができることで、指定管理の評価も高まります。
 社会福祉法人の志の高さや豊富なキャリア、ネットワークを活かし、障害者施設の充実がさらに図れるようにしていくべきと考えます。