区立幼稚園の幼児教育をすべての園で

小松川幼稚園40周年に思うこと

→お隣の小松川小学校で園児の演技披露のあと、1000個の風船を空へ。
 
 今日は、区立小松川幼稚園の40周年記念式典と祝賀会がありました。

 私も、現在高校2年の第三子と2年間通った思い出深い幼稚園。2階ホールで行われた式典では、まず、総勢80名の子どもたちの見事な区歌の斉唱に大人たちが圧倒されました。昔も今も変わらない、小松川の子どもたちのパワーに、参加者も元気をもらい、笑顔あふれる式典となりました。

 区立幼稚園はこのところ、船堀幼稚園以外の4つの園で定員を満たしておらず、小岩第一幼稚園は平成24年3月をもって廃園となることが決まっています。わが家が入園を決めた10年以上前も、すでにこの傾向はあり、何とか2クラスを継続させたい、という思いで、お母さんたちと連携し、さまざま働きかけをしたことがありました。

  当時、小松川幼稚園と小松川第二小学校の運動会が同じ日に実施される状況が続いていました。小松川地区では、このことを理由に入園をためらう保護者が何人もいたことから、まず、園にかけ合いました。園の方が小規模なので、何とかなるのでは、という発想でした。副園長先生の回答は「子どもの発達状況をよく考えて行事日程を決定している。ずらすことはできない。」というもの。子どもの発達段階のことが理由とあれば、返す言葉もありません。そこで今度は、私も保護者であり、当時最大規模の小学校であった二小松小へ。「区立の近隣中学校とは日程が重ならないように調整しているが、同じ教育委員会の所管でありながら、区立幼稚園とはしていない。重なれば、親はどうしても園児の方を優先することになるが、園児の兄弟関係は低学年のことが多く、せっかくの運動会を見てもらえない、となれば親子ともども悲しい思いをする。ぜひ調整をしていただきたい」と申し出ると、赴任されたばかりの副校長先生は、「私も子どもの母親でもあり、話はよくわかりました。今年はもう無理ですが、来年度からは調整させていただきます。」とその場で約束してくださり、その後日程が調整されることになったのです。

 子どもだけでなく、親もともに育つことのできる、まさに幼児教育の模範となるべき教育を展開している小松川幼稚園が縮小されたり、なくなるようなことになっては地域にとって大きな損失です。そんな思いを、その時々の保護者が共有し、引き継いで迎えた40周年。これからもますます発展してほしいと願うばかりですが、現実的には、少子化など社会の変化に伴い、幼稚園を減らさなくてはならない場合、区は「官が撤退する」という考えです。時代の流れの中では、やむを得ない判断であり、この先は、幼保一元を視野に入れた取り組みも進むものと思われますが、区立幼稚園で実施されている幼児教育がどの園でも展開されるようであってほしいものです。