生きている場で活きること

悲喜こもごも、卒業の季節

  24日は、区立小学校の卒業式でした。
 余震に備え、卒業生、参列した在校生の椅子の下には防災頭巾が置かれていました。
 司会の副校長先生からは、式典に先立ち、避難する際の非常口の案内があり、地震が起きたら、まず体育館の中央に集合し、揺れがおさまったら、教職員の誘導に従って校庭に出るように、との指示がありました。
 
 被災地では、泥などで汚れてしまった卒業証書が震災を忘れないための証しであるとされたり、校長先生も普段着で、また、卒業生が全員確認されるまで卒業証書授与は延期するなど、さまざまな対応がなされています。

 大学では、首都圏でも卒業式の中止が相次ぎました。大学の式は規模も大きいことから、万一のときに被害が拡大してしまう、ということでしょう。それでなくても就職がままならない今年の卒業生たちですが、ここへきて、地震災害の影響で内定取り消し、といった事態も起きているようです。

 大学4年の息子も今日が卒業式のはずでしたが、中止に。なのに、スーツを着て出かける様子。聞けば、大学近くの場所を借り、学部生で自主卒業式をするとのこと。大学がしないなら、自分たちでする。企画した学生たちの心意気に感じ入りました。

 日本が大きな困難に向き合っているこの春、卒業を迎えた子どもたち、若者のひとりひとりが、将来にわたり、幸せであることを願っています。

 今回の災害を、それぞれが自分のこととして受け止め、生きている場で活きることが大切だと思います。