「子宮頸がんワクチン」、その事実を知ろう~過去の薬害の教訓はどこへ?

2013年4月27日 12時28分 | カテゴリー: 医療・保健, 女性, 子ども・教育

  子宮頸がんワクチン接種は、重篤な副反応が報告、報道されるようになったのと同時に、予防接種法改正に伴い、この4月から定期接種対象となっています。これまで、江戸川区では、中学生(全額)及び20歳(半額)の女性に接種助成を行ってきましたが、法に基づく接種対象年齢、小学校6年から高校1年相当の女性は無料で受けることができるようになりました。このワクチン接種について、江戸川ネットはこれまでも、そして先の予算特別委員会では新村議員が改めてその問題点を指摘し、性教育と定期健診での予防に力点を置くべき、と意見を述べてきています。 

 接種の際には、「サーバリックス」(グラクソ・スミスクライン社)、 「ガーダシル」(MSD社)2種類のワクチンの中から、本人がどちらかを選ぶことになっていますが、問題となっているのは、その副反応の多さ、深刻さです。特に「サーバリックス」は2009年12月の発売から2012年8月末までに、のべ663万人(回数)接種されており、その副反応は、失神、呼吸困難、意識レベルの低下にとどまらず、若年性関節炎、痙攣、SLE(全身性エリテマトーデス)、抹消冷感、難治性疼痛、歩行障害、四肢痛、四肢の運動低下、筋力低下、筋骨格痛、感覚鈍麻、計算能力の低下、肝機能障害などあらゆる症状に及びます。 

  厚生労働省が公開している資料によると、 「サーバリックス」の接種者のうち、副反応があったのは956人。うち85人は重篤(1人死亡)。「ガーダシル」は103万人のうち132人、うち11人が重篤。それぞれ10万人に14人(重篤は100万人に13人)、10万人に13人(重篤は100万人に11人)であり、これはインフルエンザワクチンに比べると、「サーバリックス」は38倍(重篤は52倍)、「ガーダシル」は26倍(重篤は24倍)という高さになります。これまで報告は義務付けられていなかったため、実際にはこの数倍の副反応が起こっていると指摘する専門家もおり、その後の経過について国は後追い調査も行ってきませんでした。 

  本年3月7日、杉並・生活者ネットワークの議会質問をきっかけに、ワクチン接種を他区市町村に先駆け全額補助で勧奨してきた杉並区で、重篤な副反応が起きていた事実が発覚しました。このことが報道されるや、全国の被害者から声が挙がり、同25日には「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会」が発足。全国から200件以上の相談、報告が寄せられています。このワクチンは性行為を行う前の接種が求められるため、対象は小中学生となり、保護者が接種をすすめるケースがほとんどです。結果、被害者の保護者は、自責の念に駆られることになるのです。 

  3月11日に開催された「薬事・食品衛生審議会安全対策調査会とワクチン予防接種後副反応検討会の合同会合」において、「サーバリックス」の副反応に、ギランバレー症候群(GBS)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が添付文書の重大な副反応欄に追加記載されることが決められましたが、これからさらに増えることも予想されます。 

 今回の江戸川ネットの質問に対し、区は「重篤な事例はない」と答えましたが、それは「今のところ」ということ。このワクチンは3回打つこととされてますが、1回16000円と高額。そのため、江戸川区では2010年から助成を行ってきたところですが、無料に加え、定期接種となった以上、自治体は接種勧奨もする立場となり、この公の役割がさらに保護者・当事者を安心させてしまうことにもつながるでしょう。実際、周辺の保護者への聞き取りでは、ワクチンを打つことで、がんにならないと思っている方がほとんどを占めているのが実態です。しかし、この2種のワクチンは、がんを引き起こすとされる15種類のウィルスのうち一部にしか効かず、予防効果については確証のあるデータがいまだない、新発ワクチンです。当事者である子ども自身にも問題点を含め、丁寧に事実を知らせ、本人が選ぶ権利を行使できる、そうした環境をつくっていくことも必要です。 

 あらゆるワクチンに副反応はつきものだとしても、ハンマーで殴られるような頭痛、内臓が飛び出るほどの吐き気、魚が飛び跳ねるような全身けいれん、寝たきりあるいは車椅子生活を余儀なくされる、痛みからくるうつ状態による不登校、などを知るにつけ、このままにしておくことがいいとは思われません。サリドマイド、スモン、HIV、肝炎など、過去の薬害の教訓を再認識する必要があります。

 江戸川区のHPには、「接種後の注意」はあるものの、先述の副反応についての記述はありません。実施者である区は「接種前の注意」として、これら事実をきちんと知らせるべきでしょう。そして、相談窓口を設置するなどし、現状においては、積極的な勧奨は見合わせるべきと考えます。 4月8日、「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会」は、厚生労働省に「子宮頸がんワクチン接種中止を求める嘆願書」を提出しています。

  明日28日、「子宮頸がんワクチン緊急勉強会」が杉並区で開かれます。市民参加は無料です。