スーパー堤防が道路冠水・通行止めを引き起こしている~小松川スーパー堤防

2016年10月28日 16時45分 | カテゴリー: スーパー堤防

8月2日。小松川スーパー堤防の下を通過する補助122号線が冠水により通行止めに。撮影は本西みつえ議員。

8月2日。小松川スーパー堤防の下を通過する補助122号線が冠水により通行止めに。撮影は本西みつえ議員。

道路や鉄道などとの立体交差により、路面の高さが前後と比べて低くなっているアンダーパス構造の道路では、急激に雨水が集まり、道路が冠水する危険性が指摘されています。全国には死亡事故につながった例もあり、国交省ではこうした冠水被害にあわないよう、大雨の際、冠水が予想される道路をピックアップ、「アンダーパス部の道路冠水注意箇所マップ」としてホームページ上で公表、注意喚起しています。

これによると、東京には133ヶ所の危険箇所があり、江戸川区内では、防災公園である都立大島小松川公園の下を通る補助122号線が唯一掲載されています。上記マップのP3 No91をご覧ください。 実はここはスーパー堤防の一部分。スーパー堤防の中に、ボックスカルバートという工法を用い、道路を通しているところで、以前からその安全性について疑問を呈してきました。

道路中央が低くなっているため、水がたまりやすく、その場合、自動的にポンプが動き、電光掲示板により「冠水注意」や「通行止め」が表示されます。たまった水はポンプで汲み上げ、上部に敷設してある下水管に排水。これがトンネル両脇の下水管につながるというしくみですが、今年の8月2日のような50㍉を超える豪雨では放流先の下水道管が満水となり、「通行止め」の事態に。こうした状況の場合、道路管理者と交通管理者、つまり、区の職員と警察官が防災携帯により、誘導員として瞬時に駆け付ける――これも区内ではここだけの対応です。

さて、上篠崎のスーパー堤防事業では、小松川と同様に、補助288号線 (北篠崎区間)をボックスカルバートで通す計画。スーパー堤防との一体化を視野に、2009年、ルート変更がなされたことによるものです。しかも小松川より長い300mほどがトンネル状に。こちらは、中央部を高くすることで、自然に両脇へ流れるようにし、U字溝や排水マスから下水管に入るように設計するとのこと。

なんだか、もっともなようですが、ボックスカルバートの起点と終点の上部から、水が勢いよく路面に落ち込み、それぞれがつながる部分の道路高によっては、トンネルの左右進入口に水がたまって、進入できない、なんてことにはならない? ちなみに、長いトンネル状では、事故や火災のリスクも高まりますが、この対策はまだこれから、とのこと。

小松川の現状を鑑みれば、万全の対策がなされはするでしょうが、それにしても、現状、「計画規模を上回る外水氾濫対策として唯一確立されている」と国と区が豪語するスーパー堤防が、ゲリラ豪雨がもたらす内水氾濫により機能不全に陥っている事実。またひとつ、スーパー堤防の安全に疑問符が付いたことを、国も区も、真摯に受け止めなければなりません。

パトカー1台、救急車1台、消防車3台出動。人命救助2名。撮影は本西みつえ議員。

パトカー1台、救急車1台、消防車3台出動。人命救助2名。撮影は本西みつえ議員。