「満足」したのは半数のみ~北小岩スーパー堤防アンケート結果

スーパー堤防事業と一体の区画整理事業を実施した北小岩1丁目東部地区にて、8月から9月にかけて、土地所有者62名を対象に行われたアンケートの結果が公表されています。

本事業の満足度については「良かった」が20件で54%、「不満が残った」10件27%、「どちらとも言えない」が5件14%、「該当なし」が2件5%。つまり、「満足」とした人は、ほぼ半数に過ぎないという結果となりました。「大方の方々に理解を得て行った」としてきた施行者にとっては、想定外の結果となったのではないでしょうか?

◆不満・不安の声として公表されたのは、
・仮住まいの期間が長かった(最も多い意見)
・地盤が盛り土になった
・引っ越し作業や税金関係の手続きが大変だった
・各戸の再建時期がバラバラで、しばらくは木くずや騒音に困った など。

◆満足の理由は、
・道路が広くなり緊急車両が通れるなど防災面で安心
・街並みがきれい
・新築になった
・堤防がしっかりしたものになった など。

このアンケート、未だ地区外に住んでいる方には郵送で、地区内の方には聞き取りで行われました。対面の場合、率直な意見が言えなかった方も多いのでは?

設問は3問。満足度以外は、住民への情報提供、住民参加の機会の適切さについてとなっており、これはこれで重要ですが、事業そのものの課題の検証がもっとなされるべきではなかったでしょうか?
たとえば・・・

〇補償金での家屋再建はできたか 〇生活再建の状況はどうか 〇仮住居費が打ち切られても未だ戻らず、家屋を再建していないのはなぜか 〇まちのコミュニティはどうなったか など。

今回のアンケート結果を真摯に受け止め、施行者も改めて本事業の評価・検証をする必要があるのでは? もちろん、有識者や市民による第三者評価も必要です。