第一普通科連隊は23区を担当する連隊。このうち、江戸川、江東、墨田、葛飾を担当区とする第三中隊が、江戸川区においては、区役所及び篠崎公園へ。途中、警察署、消防署、医療機関や主要公園等の状況や、狭隘な歩道、交差点、橋梁など危険個所を確認しながら前進します。行程は以下の通り。
16日午後7時 練馬駐屯地出発
17日午前2時頃 連絡要員(2名)江戸川区役所着。自衛隊車両で待機。
午前4時45分頃 先遣小隊(7名)篠崎公園で無線通信
午前7時30分頃 庁舎屋上で無線通信
連絡要員、先遣小隊が篠崎公園から車両で帰隊
深夜から早朝にかけての訓練であり、自衛隊からの庁舎内宿泊(待機)の打診については、区の防災センターなどで宿泊させる、区の駐車場に車両を止め車中泊とする、いずれもさせない、とその対応は各区まちまち。ネットが調査した15区の中で許可しなかったのは杉並・目黒。杉並は休日で対応できないため一切協力しない、目黒は、通信訓練と宿泊は直接関係ない、としています。
宿泊については、要請されて検討したという区、要請されていないとした区がありました。江戸川区は後者。さらに、江戸川区では、当初は午前2時到着時、庁舎屋上で無線通信を行う予定でしたが、ひと気のない深夜の庁舎に隊が入ることを避け、到着時は庁舎外での通信にとどめ、朝になってから屋上に上がることに。板橋では、当初車両泊が予定されていましたが、隊と区の話し合いの中で、車両を目にした区民感情を鑑み、ジープを持ち込ませず、防災センター泊にしたといいます。
さて、このことを区民に事前に通知しているかどうか。区報に載せたのは、駐屯地のある練馬。区のHPで通知したのは世田谷、足立、新宿など。情報提供においても対応が分かれています。江戸川区は、中隊が通る京葉道路に隣接する18町会
(区民課管内8、東部管内3、鹿骨管内7)の会長宅への電話連絡のみで、広報はしていません。訓練が深夜と早朝であり、区民生活に直接影響がないことがその理由。区議会でも委員会での報告はなく、各会派の幹事長への説明のみでした。本件についての区の所管は危機管理室ですが、どの町会へ通知したかは把握しておらず。その理由は町会関係は生活振興部の所管だから。第二回定例会の質問でも取り上げましたが、危機管理室のあり方はどうも腑に落ちません。
そもそもが自衛隊の単独訓練。その訓練の場が区役所となり、その場が宿営化する? そして地域住民はこのことを知らされない・・。目的の期するところは理解できるものの、いかにも秘密裏に行われている感は否めず、訓練のあり方、区の対応に疑問を抱きます。