一連の事態について、清掃一組は、福島第一原発の事故によって排出された放射性物質が、焼却により濃縮されたものであることを認めていますが、この状況は23区内外を問わず、今やいずこも同じ条件。「よく聞かれるQ&A」もHPで公開しているものの、いちばん聞きたい「なぜ江戸川だけがこれほど高いのか」については示されていません。最も低いのが豊島ですが、こちらは986㏃/kgと、二けたも違います。前回も指摘した通り、江戸川清掃工場のごみの中身に問題があるのでは? 江戸川工場で処理するごみは、7割以上が江戸川区のもの。そして、その特徴は刈り取られた草木ごみや植木ごみが多いこと。
ということは、江戸川区が誇る緑が、特に放射性物質に汚染されている? 江戸川区にホットスポットがある? 実際、区内の公園で落ち葉清掃をしたら、放射線量が低くなった、という事実も。河川敷の野球場やサッカー場、公園、学校など、子どもの居場所の緑がやはり心配になるというものです。
区の公園などを管理する江戸川区環境促進事業団では、公園の落ち葉を利用して腐葉土をつくり好評を得てきましたが、今後はこれについても注意が必要です。
清掃一組の各工場では、夏休みということで、学校団体見学は実施されない時期ですが、6月、国の基準値を超える9740㏃/kgが検出され、工場内での一次保管が始まった2日後、地元の小学校では江戸川工場に予定通り見学に行ったことで、保護者から不安の声も聞かれました。
江戸川工場の飛灰は今月13日から最終処分場に運ばれ、一時保管されています。水を通しにくい粘土で30㎝の隔離層をつくり、飛灰を封入した耐水性の袋を置く。その上を遮水シートで覆い、さらに、上から土をかぶせる。これが国の示した方針。袋は1t用ですが、飛灰はその半分までにし、密封しているので、環境への影響はないとのこと。
清掃一組は、見学者の安全確保第一として、7月から9月の清掃工場個人見学会を中止すると発表。電力不足への対応だそうですが、それだけ? 内部被曝のおそれを懸念して、という理由もある?