足元から今、脱原子力を叫ぶ

「それゆけ!市民のつどい」より

 お知らせしていたとおり、区議会議員選挙に向けた政策発表集会の予定を変更し、今回の地震、そして原子力発電所での相次ぐ事故を受け、真実を共有し、今後のエネルギー政策を考える場として開催しました。環境運動家・田中優さんの基調講演については、私と交代する堀場りさ子、また、二期目をめざす新村いく子のHPをご覧下さい。

 私の担当は、今回の地震による江戸川区の被害状況を説明すること。
 発災直後から、連日の報道によって、被災地の状況はかなり知ることができていますが、では、自分達の暮らすまちはどうなっているのか、ということは案外知らないものです。

 当日、保育園などの子どもの引き取り状況や区施設の被害状況、支援体制、また、計画停電や放射能対策についてなど、お話しました。

 計画停電は、23区の中では足立区と荒川区だけが対象となっていることから、両区からは「不公平」との意見が東京電力に伝えられています。両区民からすれば当然の主張です。電力量のピークを迎える夏をひかえ、対象を拡大することが考えられます。
 
 放射能汚染については、金町浄水場水道水の乳児摂取制限は1日で解除されたものの、汚染は各地に拡大し、福島では大人にも摂取制限が課されることに。都水道局は「乳児に飲ませるな」と言いながら、「代替水がなければ飲ませても可」など、極めてあいまいな説明に終始し、何とも釈然としません。

 また、区内にある東京都農業試験場で採れた小松菜から、今度は放射性セシウムを検出。一方、区内農家の栽培したものは大丈夫、と公表されましたが、これも、なぜ、同じ地域でこのように違うのか、と素朴な疑問が沸いてきます。現状問題ない、とはいえ、放射能汚染はまだまだ続くことが予想され、不安が尽きることはありません。

 区では、放射能検知器を持っていないため、定点調査ができていません。また、災害備蓄の中に安定ヨウ素剤は入っていません。地震国でありながら、54基もの原発を持つ国の自治体は、「地域防災計画」に、放射能対策を盛り込む必要があります。

 地震国日本は、今、地震の活動期に入っています。次に間違いなく起きるのが東海地震。実は「江戸川区地域防災計画」にもすでに東海地震に関することが参考資料として記載されています。「東海地方にある浜岡原発を止めなければならない」と田中優さん。日本では偏西風が吹くことから、福島原発から出る放射能は主に太平洋へ流れますが、中部や九州地方の原発で事故が起これば、西の風に乗って、日本列島はもろにその被害を受けることになる、と田中さんは言います。そして、地震国の原子力依存は、当該国のみならず、世界各国にも脅威となります。

 生活者ネットワークは、統一地方選挙において、脱原発の声をさらに上げていきます。