遊佐町のまちづくりに学ぶ

東京ネット「新春のつどい」から

→遊佐町・小野寺町長と。 

27日、「東京・生活者ネットワーク新春のつどい」が開かれました。
 第一部は、山形県遊佐町町長・小野寺喜一郎さんの講演。「まちづくり基本条例」を持つ首長として、「自立した個性あるまちをつくる喜び、分かちあい」について、お国訛りをちりばめて熱く語ってくださいました。

  私たち、生活クラブの組合員にとって、遊佐は大事な提携生産地。私は生協のしくみの中で遊佐米を年間登録し、食べ続けることで生産者を支援していますが、人口減少や食生活の変化などで主食用米の量は落ち込むばかり。しかし、国内の穀物自給率アップは国家的命題。そこで、生活クラブや山形大学などの連携のもと、農地保全や水田機能の保持、循環型社会にも寄与する「飼料用米」の実験取り組みを行ない、この命題に果敢に取り組んでいるのも遊佐町なのです。
 
  小野寺さんは、自治事務はほんのひとにぎりで、今なおほとんどが国のしごとである現状を憂い、「今の政治は住民の生活とかけ離れたところにある。生活者の視点で地方公共団体を地方政府に変えていくことが必要だ」と話されました。では、生活のとりでとして行政は何をするべきか。この考えから2007年6月に生まれたのが「遊佐町まちづくり基本条例」です。まちづくりの主体は町民、と定め、「町民は、まちづくりの主体者であることを自覚するとともに、まちづくりへの参画が自治の実現につながることを認識し、発言と行動に責任を持ち、積極的なまちづくりへの参画に努めるものとする」と謳っています。「参画」と「情報共有」も重要なポイント。町民の中には当然子どもも含まれ、予算・決算審査前に年2回、子ども達から提案を受け、グッドアイディアにはきちんと予算をつけています。政治に不満を持ちながらも関わりを持ちたくない、と思っている彼らが、小さい頃から、自分の行動が町を変える力になる経験をすることが未来を担うひとづくりにつながるとの考えです。「子どもを育成、保護、補導の対象とするのは人間として見ていると思えない。『青少年健全育成条例』ではなく、『青少年活動促進条例』こそ必要だ。(関心を持たない)寝たきり住民をつくらないことだ」という言葉に会場は大いに沸きました。

  他に「職員の育成」や「議会の役割や責務」についての定めも。まちづくりの大きな課題に直面している江戸川区につくりたい条例です。

↓7月の都議選に向け、6名の予定候補者が勢ぞろい。小金井市議選、小平市議補選の予定候補者も。右は、杉並選挙区から立候補予定の坪井まりさんを囲む江戸川と杉並ネットのメンバー。