「江戸川区民オンブズマン」から江戸川区議会の各会派に公開質問状が届き、9月末、回答を提出しました。質問は、「費用弁償」と「都市視察」についてでした。遅くなりましたが、江戸川ネットのスタンスをご報告します。
1.「費用弁償」
一般的には馴染みのないことばですが、簡単に言えば議会に出席するための通勤手当というものです。江戸川区においては報酬や政務調査費とは別に、本会議や委員会に出席するたびに一人3000円が支給されています。23区の中ではすでに杉並区では廃止されており、江戸川ネットも以前から廃止を主張しています。(合同会派を組む民主党は検討中で、会派としての合意を図っているところです。)4年前に江戸川区議会でも見直されましたが、廃止には至らず、1回6000円だったものが半額になった経緯があります。「地方自治法203条第3項」に、これについての定めがありますが、「職務を行うため要する費用の弁償を受けることができる」という「できる」規定。本会議出席はそもそも議員本来の職務です。また、政務調査費においても交通費は認められています。このところ、選挙時におけるガソリン代など、新たに議員の公費の使い方が問題になっていますが、現在の費用弁償の考え方も議員に都合の良い解釈がされていると思います。
2.「都市視察」
① 視察決定は委員会で
最近報道された千代田区議会の視察のあり方は、公私混同もはなはだしいものでした。都市視察はどこでも行われているものですが、江戸川区議会でも、毎年夏季に委員会ごとの都市視察を実施しています。しかし内容の決定については、委員会審議を中断し、わざわざ協議会に形を変え、終了するとまた委員会に戻すということが慣例になっています。これでは、傍聴ができないばかりか、議事録も残らず、どのような話し合いのもとに決定されたのか、その過程が不透明です。委員会の中での決定にするのが当然です。
② 視察報告書は議員が積極的に関わって
報告書は、議会事務局の担当者が作成することが慣例になっていますが、各委員が視察によって得た成果などを報告しあい、報告書としてまとめ、公開すべきです。(委員会によっては現在も、自主的に委員が提出したレポートが掲載されています。)
③ 視察日程は目的に応じてその都度決定を
慣例になっている2泊3日の都市視察については再検討すべきです。現状の委員会視察では、その都市に別の所管事項での有効な施策があっても視察することはできません。また、NPOや民間視察も認められていません。委員会であろうと、会派または個人であろうと、議員が公費を使って視察をするときは、その目的を明確にし、日程についても2泊3日ありきではなく、その都度決定すべきです。