変わりゆく区議会・変えたい区議会、されど道険し・・

第3回定例会報告②

 すでにお伝えした、ネットが反対した今回の議案は、昭和59年につくられた「江戸川区立コミュニティ会館条例」に、江戸川2丁目の「江戸川コミュニティ会館」を加え、当該施設の使用料を定めるための条例改正ですので、賃借契約そのものの是非を問うものではありません。そもそも、議決事項に賃借契約は該当せず、具体的には、1億8千万円以上の工事や製造の請負、4千万円以上の財産の取得または処分に限られます。ですので、江戸川コミ館のことについて個別に意思表示できるのは、後にも先にも今議案だけ。今回、賛成31、反対11、退席1で可決していますので、今後、財産価格審議会を経て正式に決定する賃借料は、次年度からの一般会計予算の中に計上されることになります。

退席1、というのは利害関係にある区議本人です。
「地方自治法」には、92条の2にある兼業禁止規定の他、117条には「・・議長及び議員は、自己若しくは父母、祖父母、配偶者、子、孫若しくは兄弟姉妹の一身上に関する事件又は自己若しくはこれらの者の従事する業務に直接の利害関係のある事件については、その議事に参与することができない。但し、議会の同意があったときは、会議に出席し、発言することができる」とあります。
私たちは「この規定に則り、本人は退席すべき」と議長に申し入れをしていました。ところが、当日の議会運営委員会で報告されたのは「所用のため、他の議案についても退席。」ということ。関連議案を含む前半の採決が終ってから再入場し、最後の議案には参与するとのこと。「所用という理由はいかがなものか。関連議案だけの退席にすべき。」と意見を述べましたが、「あくまでも本人の所用」ということで取り入れられませんでした。本人の意思も大事でしょうが、こうしたことには議会としての毅然とした態度を示すべきです。

ネットのトップサイトでもお知らせしたとおり、江戸川区議会にあって、反対11という数は近年ない事態です。改選によって新しい方々が増えたことで、慣例に縛られない議会へと改革をすすめるチャンスだと思っていますが、なかなか道は険しい・・。

「民主党・生活者ネットワーク」は、私たち2人と民主の女性議員が反対をし、反対3・賛成3と分かれました。合同会派を組むにあたって、最終的には、それぞれの意見を尊重する、ということを合意していますので、こういう結果になりましたことをご報告します。