スーパー堤防の安全性・直接施行方針、住民への説明を~公共事業改革市民会議が江戸川区と交渉②
公共事業改革市民会議からの「直接施行の方針は持っても、実際行うということではないのですね?」との問いには、「そうだ。区としても行いたくない。」との回答が。
江戸川区が施行する事業での直接施行は、平成11年、一之江駅西部土地区画整理事業において1件の事例があります。しかしこれは、建物所有者が不在で連絡も取れないことから、所有者不在のうえで実施されたもの。今回とは大きく事情が異なります。北小岩当該地には今も9軒の建物があり、そのほとんどでまだ住民が暮らしています。市民会議からは「どうしたらいいか知恵を絞るべき。このまま(直接施行を)行えば区はもたない。」との意見が出されました。
盛り土の安全性について、区側は「部分盛り土が行われるかどうかわからないが、そういうことになれば、住民の方々はさらに安全性を心配されるだろう。江戸川河川事務所にも連絡し、住民のみなさんと密に話していく。」との考えが述べられました。「盛り土の安全性については専門的なことでもあり、住民だけではわからないので、専門家も一緒に聞くべき」とのアドバイスが市民会議からなされました。
・生身の人間をこれだけ痛めつけて、このままでは酷。特に高齢者にはつらい話だ。
・なぜこうなったのか、その反省に立てば、進め方が間違っていたことはわかるだろう。
・人は追い込まれれば心を固く閉ざす。住民を追い込むやり方は下手な手法だ。
・お互い100%というわけにはいかないだろうが、どこかで合わせられる点をすり合わせてできるだけうまくいくよう努力することが必要だ。誠意を尽くせば不可能ではない。このままではお互いに不幸だ。
などの意見が市民会議から出され、盛り土の安全性について、また、議会に報告した直接施行の方針について、当該住民に直接説明することが求められました。
なお、スーパー堤防事業と一体のまちづくりについて、長年、反対運動を続けている区内5団体から、直接施行の準備に入ったことについて、18日、江戸川区長及び土木部長宛て、抗議声明が提出されました。