工期短縮のための「部分盛り土」は安全か?~スーパー堤防と一体の土地区画整理事業
9日、区議会建設委員会にて、北小岩1丁目東部地区についての質疑がなされました。質問者は小俣議員、答弁者は山口区画整理課長。
Q)直接施行に向けたスケジュールは?
A)スーパー堤防とまちづくりを一刻も早く完成させなければならない。しかし、いっぺんにはできない。おおむね、順次行うことで準備しているということ。必ず行うということでもないが、時間がないという事実はある。
Q)前に催告書が出されているが、現状はどうか?
A)再催告書を出している。
Q)除却後のビルの地下に残された支持杭抜き取りの工事については?
A)2ヵ所の地下に、直径300mmの杭が70本から80本ある。5月中旬に事業者が決まり、工事は6月から。約2週間で終わる見込み。
Q)部分盛り土については?
A)工期を縮めなければならないという視点から、国に申し入れしている。国も準備を始めている。
支持杭を抜いた後の地盤の強度や安全性についての再質問では、「800mmの杭もある」ことが明らかになり、「抜き取ったあとは、流動化処理土を用い、セメント型固化剤で充填していく。国と将来的な安全性も含めて協議をしている」との回答が。これまでの説明では、支持杭は2ヵ所合わせて60本とのことでしたが、今日の説明では、さらに20本の増に。
もし「「部分盛り土」ということになれば、工事の方法も手順も、根本的に見直さなければならないのではないでしょうか? 多くの支持杭の抜き取り工事により、基礎地盤への影響もある上、盛り土内に構造的に不連続な部分を発生させることにもなり、やはり強度や安全性への疑問は高まりこそすれ、払しょくされることはないのでは? 改めて、全地権者に説明もなされなければなりません。区が求めてはいても、実際の施工者は国。部分盛り土は安全か? 減災・防災に資するのか? 慎重な判断が求められます。
また、再催告書については、当地で生活する地権者全員にではなく、1名に対してであることが確認されています。