「女性」 と 「交代制」 と
新春から毎日新聞が連載している「ガラスの天井~女性と政治」で、6日、私たち生活者ネットワークが紹介されました。組織や政党に属さず、40年前から草の根で女性を議会へ送る原動力となってきた地域政党として。ネットメンバーも高齢化している中、この2月に出産を控えた32歳の田中さやかさんが、4月の区議会議員選挙に向け、品川・生活者ネットワークの予定候補者となったことが取り上げられたものです。田中さんは、東日本大震災後、子どもの安全を守りたいと、脱原発を求めるデモや署名活動をネットメンバーとともに行ってきました。
江戸川・生活者ネットワークが擁立した 本西みつえ と 伊藤ひとみ も、田中さんと同じ思いで、2011年~12年、東京都に対して行った「原発都民投票条例」制定を求める直接請求運動に参加するなど、環境や福祉の活動をともに行ってきた仲間です。
さて、昨年7月に遡りますが、朝日新聞「政党政治を問い直す」に登場された国立社会保障・人口問題研究所社会保障応用分析研究部長・阿部彩さんは、「日本では、女性は忘れられたマジョリティー(多数派)である」とし、日本の政治参画における男女格差が世界136ヶ国中118位であることを踏まえ、「半数は女性議員にしないと」をテーマに次のように寄稿されました。(抜粋)
女性議員や女性官僚を増やすのは、子育てや介護といった「女性の領域」と考えられてきた政策だけのためではない。外交、経済、エネルギー、環境、社会保障などすべての分野で「普通」の女性の観点からもの申す人が必要だ。ハラスメント的なやじが日常的に政策議論の場で飛び交うこと自体、議会、政治家、彼らを選んでいる国民全体の問題ととらえるべき。政治資金、選挙活動、議会の「作法」といった、女性の政治進出を阻む制約を取り払うことは、若者を含む「政治弱者」の進出を促し、政治を変えることになるだろう。各党の候補を男女同数にする規制を設けることも考慮すべき。女性の大多数である「近所のおばさん」が、国会や地方議会に普通にいる状況に早くなって欲しい。
新村いく子からバトンを受け継ぐ伊藤ひとみ、4年のブランクがありましたが、私からの交代となる本西みつえ。江戸川ネットの予定候補者については、配布していますレポートやHPをぜひご覧いただけたらと思います。
お正月。志摩市に鎮座する伊勢神宮の別宮、伊雑宮(いざわのみや)へ。内宮と外宮では、一昨年10月、ご遷宮が厳粛に執り行われましたが、12の別宮では今も順次行われており、伊雑宮は昨年11月末に神様が新殿へ遷られました。恒久的な建物をつくるのではなく、20年ごとにあえて同じものを造り替えることで、伝統や技術を絶やさず、次世代へ継承するという独自の文化。生活者ネットワークの議員の「交代制」も、この知恵に通じるものがあると言ったら飛躍しすぎでしょうか?
私たちの運動を、単に「女性」というにとどまらず、この実践をこそ評価していただけたら幸いです。そういえば、天照大神も女性。とはいえ、生活者ネットも時代とともに進化し、武蔵野・生活者ネットワークでは、東京で初めて、今回、桜井夏来さんという男性を擁立しています。 多様な生活者を議会へ。
設立25周年となった 江戸川・生活者ネットワーク を今年もどうぞよろしくお願いします。