それはさておき、この学校の学生が平和への取り組みを地道に行っていることはあまり知られていないかと思います。51年前、被爆に苦しむ同窓生の姿を世に訴える必要性を強く感じたことが発端となり、今日まで受け継がれています。当時の生徒会は記録映画を制作しましたが、その途中で同窓生は若き18年の生涯を閉じました。完成した映画のタイトルは「無限の瞳」。全国的に反響を呼んだばかりか、ポーランドの世界青年平和友好祭に出品され、脚本賞と総合2位という成績を収めました。文化祭では毎年、この映画が繰り返し上映されていますが、今年も2日間で5回の上映がありました。多くの人にぜひ見てもらいたい映画です。
さらに今年は被爆60年ということで「中高生による核廃絶の署名活動」が行われていました。(写真)国連のアナン事務総長に提出するとのこと。核兵器、そして戦争のない世界を手に入れるために、若者たちが自ら活動していることを頼もしく思います。
学校内には「平和の像」もあります。これは、彫刻家の西川宗舟氏が、同窓生の死に対する怒りと原爆の恐ろしさを忘れないように、とつくられたもので、都内唯一の原爆像だそうです。そのメッセージを伝えて余りある素晴らしい作品です。一見の価値あり。ぜひ訪ねて鑑賞してみてください。