読書施策は子育て支援!

恵庭市・石狩市会派視察報告

   昨年11月、恵庭市長になられた中島興世さんは「子どものしあわせが広がるまち」を提唱、選挙マニフェストのいちばんには「読書コニュニティ」を挙げ、その推進に努められています。

→市民クラブメンバーと中島市長のお話を伺う。

  「読書こそ校内暴力、いじめ、引きこもりなど、子どもの問題を予防するカギになる。キレルということと、活字離れ、読書離れの問題は同じ根を持つ」。よって「読書によってよく脳を働かせると、能力とともに想像力や人間としての感性も豊かに育つ」という考えをお持ちです。
   「読書コニュニティ」づくりの最初は、日本で初めての「ブックスタート」。9、10ヶ月健診に該当する乳児に絵本2冊と読み聞かせアドバイス集や絵本ガイドなどの入った「ブックスタート・パック」を配布。健診時にボランティアが読み聞かせを行なうと、若いママたちはわが子の反応の良さに驚き、読書効果を目の当たりにすることで、家庭での読み聞かせへと自然に向かわせることができるとのこと。読み聞かせは子どもの能力開発と同時に、まちぐるみの子育て支援になりえているのです。
   そして、恵庭市は北海道で初めて学校図書館に専任司書を配置しました。乳幼児期にせっかく育った読書の芽を、小・中学生期につなげていく。学校図書館では年間ひとり100冊読破を目標にしていますが、専任司書配置前後のアンケート結果を比較すると、小学生の1ヶ月の読書数は9.1冊から12.2冊へと延び、その効果が如実に現れていることがわかります。このほかにも、市立図書館では男声による「こわ〜い話」の読み聞かせが小学生に大好評とか。
   3年前、私の本会議初めての質問のひとつは「学校図書館への司書配置」でしたが、「ボランティア対応で十分」との答弁でした。中島さんによると「子どもの成長を思えば予算措置は安いもの」。江戸川区とは規模が違うとはいえ、やはり司書配置を訴えつづけたいと意を強くしました。

↓恵庭市はガーデニングのまち。どちらも普通の民家。高い塀でさえぎらない、こんなお宅が立ち並んでいます。