歩行者・自転車・車の交通ネットワークの整備を

それぞれが安心安全なまちづくり

→実際に自転車で走ってみて、まちを点検する生活者ネットの自転車隊

先日、若いママさんから「自転車が我がもの顔で歩道を通るので、ベビーカーを押して歩くのが怖い。海外では歩道を走る自転車はない。中国のように車道に自転車道を設けるべき」というご意見をいただきました。「自転車道の整備」については、昨年の「決算特別委員会」でも意見を出したところですが、国でも新たな動きがあり、実はちょっと困ったことが予測される状況。ネットの考え方とあわせてご報告します。

昨年の11月に発表された、警察庁・自転車対策検討懇談会の「自転車の安全利用の促進に関する提言」に基づいて「道路交通法改正試案」が公表されました。この18日までパブリックコメントを受け付け、改正案は通常国会に提出の予定です。
提言では、通行空間の考え方と走行環境整備のあり方が示されていて、自転車に関しては4点、そのいちばんに「通行区分の明確化」が挙げられています。その内容は、児童・幼児が自転車を運転する場合、車道を通行することが危険であるときや、普通自転車が例外的に歩道を通行することができる場合の要件を法律で定める、というものです。あとの3つは「警察官等による歩道通行の禁止の指示」「児童・幼児のヘルメット着用の促進」「街頭活動活性化」。     

自転車の歩道通行の条件を拡大して、その要件を法律で定めるって、生活者の視点にも、世界の流れにも逆行していませんか? 歩道はあくまでも歩行者が安全に歩行するためのものであり、ベビーカーのみならず、高齢者や障がい者の方にとってもバリアが増えて、歩道上の事故が増える懸念があります。
基本的には、やはり車道側に自転車レーンを整備することが必要ですが、1に自転車専用道、次に車道の自転車レーン、そして自転車・歩行者共用道といった順番での整備を、ぜひ積極的にすすめていくべきです。江戸川区ではまだわずか5%の実施率ですが、狭い歩道での事故もなくなり、自転車レーンができれば駐車違反も減るのでは? 

生活者ネットワークでは、昨年9月、実際に自転車隊がまちを走り、交通ネットワークの整備について政策化しました。
「まちづくりに自転車利用の視点を取り入れよう」
自転車は身近な交通手段として世代を問わず多様な用途・目的で利用されていて、環境負荷が少ない乗り物に加え健康的。今後一層の利用促進が求められる中では、人・自転車・車、それぞれが安全なまちづくりのネットワークが必要です。