来月から予定されている六ヶ所村再処理工場本格稼動をストップさせようと、27日(日)、日比谷野外大音楽堂で大集会が開かれました。集まったのは、生活クラブ生協をはじめとする各地の生活協同組合、岩手県重茂(おもえ)漁協など現地の漁業協同組合、日本消費者連盟、サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン、そして生活者ネットワークなど、約2000人。国会からも、大河原雅子さん、川田龍平さん、保坂展人さんが駆けつけ、また、「ロッカショ2万4000年後の地球へのメッセージ」という本まで出版されたミュージシャンのSUGIZOさんもトークで参加、自称、応援歌を歌わせたら日本一というサンプラザ中野くん(ここまでがお名前)さんは「ランナー」などを熱唱し、さまざまな立場からの参加で、会場は大いに盛り上がりました。
青森県六ヶ所村につくられた大量の核燃料を再処理する工場が本格稼動すれば、ただ運転するだけで、原発一基一年分の放射能をわずか一日で海や空に撒き散らすことになります。狭いニッポン。この問題は決して日本有数の漁場や米どころを持つ東北地方だけの問題にとどまりません。私も都会に暮らしながら生協の共同購入を通して、重茂のワカメを20年近く食べ続けてきました。生産者を守るための年間登録制により、毎月2回届くお米は山形県遊佐町産です。地元や都会の区別なく、私たちの食卓は地方の漁業・農業なしには成り立ちません。リアス式海岸で有名な三陸の中心地である重茂半島は、漁業従事者が90%に上る純漁村。私が生まれ育った志摩半島と多くの共通点があります。フィナーレに、大漁旗を背にステージに立って話された漁師さんのひとことひとことに、改めて感じ入りました。ご当地の青森の方々が声を上げられない分まで、頑張るのだということも含めて。
3時からは2000人の大パレード。日比谷から数寄屋橋、そして東京駅までを約1時間かけて自作のプラカードや横断幕を持って歩きました。「空と海を放射能から守ろう!」「再処理工場はいらない!」の声を上げながらの行進に、手を振ったり拍手して応えてくださる沿道の方もたくさんいらっしゃいました。しかし、やはりこの大イベントも東京で報道されることはありませんでした。
翌28日(月)に国会に提出された反対署名は「六ヶ所再処理工場に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」379469筆、漁協関係399524筆、サーファー関係31890筆、計810,833筆にも上ります。すでにドイツ、スエーデンは脱原発へと舵を切りました。日本も人口減少社会に向かう中、火力発電に加え、自然エネルギーの積極的な推進などを考えれば、原発に頼らないエネルギー供給は可能です。
「消費者や生活者の目線からあらゆる制度の見直しを行なう」と宣言した福田総理は、全国から寄せられたこの思いに真摯に向き合い、原子力政策の根本的な見直しに着手すべきです。