若者のHIV感染や性感染症が広がっているが、正しい知識を身に付けていれば確実に予防できることから、ピアカウンセリングの手法を取り入れるなど、保健所・学校・共育プラザが連携を深め、さまざまな場面をとらえて対応を強化すべき。
国が撲滅計画を立てている麻しんについても、若者対策が極めて重要であり、向こう5年間の実施となる13歳と18歳対象の予防接種は、18歳以前での接種希望がある場合は、前倒しでの無料実施の検討を。
●超高齢社会への対応
誰もが住み慣れた地域や家で暮らすためには、「在宅医療」体制の充実を図り、さらに「小規模多機能型居宅介護事業所」が区内各地に定着するよう支援強化に努めるなど、医療・保健・福祉の連携体制の確立を。
認知症の理解を広げるために、「地域包括支援センター」を中心に、「キャラバンメイト」や小中学生をも巻き込んだ「認知症サポーター」を地域資源として活かしつつ、認知症のケアコミュニティを推進する体制づくりを。これらを来年度策定される「第4期介護保険事業計画及び熟年しあわせ計画」の中にしっかりと位置づけることも必要。
●まちづくり
これまでの「一之江境川親水公園」沿線を景観地区とするだけでなく、区全体が「景観行政団体」になるための「景観計画」策定においては、そこに暮らす住民の生活感を大事にしつつ、江戸川区の良さが生きる景観保全の取り組みを。
●防災
防災について行政と住民がその対策を共有する必要がある。訓練は学校をベースに、備蓄機器の使い方も実践しながら、中高生を含めた住民参加で行い、いざという時に適切な行動をとれるよう「避難所運営ガイドライン」をつくり、周知を図るべき。
学校の備蓄品は偏ることなく平等に備え、その中にはアレルギー対応食品を加えることや医療・介護が必要な場合の二次避難所の確保、さらに外国人支援についても、早急に対応を強化すべき。
●「教育」「子ども支援」
子どもの学習意欲を引き出すため、子どもの興味関心に即座にかつ適切にアドバイスのできる専門司書の配置を検討すべき。
「特別支援教育」においては、専門家チームの巡回指導などで個別支援が必要と認められた時には、専門の支援員を配置し、個々のニーズに適切に対応していくべき。副籍制度についても、介助員の配置は不可欠。
国のモデルともなった「すくすくスクール」に地域の方が関わりやすくする工夫をするとともに、クラブマネージャーに対し、今の子どもたちの実情を知り、その適切な接し方を身につけるための研修を実施すべき。
子どもが自己責任で遊び、その中で危険を回避する力を備えることができるなど、子どもの生きる力にもつながる「プレーパーク」を、区として事業化し、運営は区民が担うという協働の形をとりつつ、子どもの多い江戸川区の特長的な施策として展開することを要望する。