区は知らない?「保育園民営化アンケート」

福祉健康委員会報告③

→都の方針のもと、区内小中校で初の校庭芝生化となった平井第二小。芝生開きでは、FC東京コーチ陣によるサッカー教室が(9/9)。地域事情や選択制の影響などで、昨年8名だった入学者も、さまざまな取り組みにより、来年度は20名を超える見込み。黄色と緑色の体操着は私学のよう? 国立競技場と同じティフトン芝が使われている。

3年前から始まった区立保育園民営化について、区はこれまで、「区として、民営化に関してのアンケートは行なわない。第三者評価の利用者調査で十分」としてきましたが、今月、事業者である「社会福祉法人えどがわ」が、初めてこの調査に乗り出しました。内容は、

①民営化して良かった点、良くない点
②民営化後の子どもの様子
③民営化園の先生方について
④施設・保育環境など
⑤要望、改善してほしい点
⑥その他自由記述

このアンケートが出された直後の福祉健康委員会で、行政から報告がなされるかと思っていたのですが、所管課は、こちらが質問したことで初めて知った様子がありあり。こうした事業者の姿勢は大いに評価できることですが、「今この時に実施する目的、また何園で実施しているのか」という基礎的な事実すら区が把握していないのはよくありません。民営化園には、3年目を迎える園1園、2年目2園、初年度3園がありますが、どうも初年度園3園だけで行なわれているよう。5ヶ月しか経っていない園だけというチョイスも意図が見えません。区は、事業者との連携や保護者との意見交換にぬかりはない、と胸をはってきたところですが、図らずもそうでない実態が浮き彫りになった格好です。

区と法人、組織の別があるとはいえ、「しない」と言っていたことを、させる結果になったことは大きな前進です。これも、保護者の方々の粘り強い働きかけがあったからこそ。そしてそれを事業者がきちんと受け止めたからこそ。ここに保育の責任者である区の姿が見えないのが気がかり・・。やはり、現場を受け持つほうが、ビジョンなき民営化を不安視する保護者の思いをヒシヒシ感じているということなのでしょう。

今後は、ここで出された意見をどう反映していくかが問われることになりますが、その結果を区や事業者だけが知るのではなく、保護者も共有して、当事者参加で今後の保育を協議していく姿勢が必要です。