まず、売電事業について。
昨年度から、江戸川清掃工場も東京エコサービス(株)が運転管理業務を担い、今年から余剰電力の売却が始まっている。比較的電力供給が安定している計7つの清掃工場が前者と取り引きしているが、昨年の全清掃工場の売電収入は、東京電力分なども含め44億円に達した。
経営改革プランには「今後は余剰電力量は大きな増加が期待できない」とある。現在、プラスチックの資源化を実施しているのは23区中12区。あとの区はプラスチックの全量焼却をしており、今後資源化区が順調に増えていけば、電力量は当然減少していく。こうした中で、どのような事業展開をしていくのか。売電事業の計画には、23区の全小中学校に安く電力を提供することが設定されていたが、その目途は立っているか。
これについては、一組の管理者でもある区長から、22年度からの実施が示されました。
22年度であれば情報提供されてもいい時期だ。一組はHPや冊子などで情報公開に力を入れているが、売電事業はいちばん見えにくく、説明不足と感じる。ぜひ適宜情報提供を、と要望しました。
次に技術者育成について。
昨年、清掃工場で働く技術者の管理技術の継承・改善のために「清掃技術訓練センター」が設置された。その対象は、区からの派遣職員や新規職員となっているが、清掃工場の技術者、ということでは、民間委託会社の社員も対象にしていくことも考えていくといいのではないか。
これについては、江戸川清掃工場長から、そのようなことは考えていない旨の答弁が。
技術系部門について、民間委託はすでに7工場で行なわれているが、そのひとつである品川工場で9月に若い技術職員の死亡事故が起きた。工場内での死亡事故はかつて板橋での水蒸気爆発によるものがあったが、それから30年経っている。一組は、日本一の技術者集団として高い評価を得てきたが、ベテラン職員の減少があり、また、新たな工場管理技術も求められていることから、技術力の維持・向上を重点施策と位置付けてきたところ。
経営改革プランの中では、23年度から他団体からの訓練生の受け入れが謳われているが、今回の事故も踏まえ、官民の人材交流や確かな技術の共有という面から、広い意味で技術者養成を検討していくべき、と意見を述べました。