放射能問題、集中審査で丁寧な質疑はなされたか?

2010年度決算特別委員会報告②

7日の環境費では放射能関連の集中審査も行われました。
集中審査と言うと聞こえはいいのですが、江戸川区議会では、そのための特別な時間が割り当てられるものではなく、通常の一日の持ち時間の中で審査をしています。

放射能問題は、環境費のみならず、保育園・幼稚園(私立)関係なら福祉費、妊産婦や乳幼児の健康管理なら健康費、学校(区立幼稚園含む)関係なら教育費、公園や河川敷のことなら土木費と、所管をまたがるものであり、それぞれに難題を抱えています。それを1日で済ませるより、個別の費目で丁寧に審査したほうが、毎日のように審査されることにもなり、よっぽど集中審査に値するのではないかと思います。結局、委員もポイントが重ならないように質問することになり、問題点が希薄になってしまった感は否めません。

児童虐待死事件が起きたときは、やはり福祉費での集中審査ということになりましたが、私たちは当時からこの方法に賛同するものではありませんでした。質問する側は時間を気にして、それこそポイントを絞りこまなければならず、予定していた質問を削らざるを得ない破目に。逆に答える区側は、一日だけでコト足りてしまい、何日にもわたって質問を受けなくてもいいことに。実際この日もわずか2時間で集中審査は終了。熟議を重ねるべき議会の姿に逆行しているのでは? みなさん、いかがでしょうか?

この集中審査にあたり、「民主・ネット・えどがわ」からは、ネットの新村さん、民主の江副さん、金井さんが委員に。限られた通常の時間での質問ですから、会派の中で分担を決め、生活者ネットは環境費で毎回、廃棄物関連の質問をしていることから、清掃工場の問題を受け持ちました。

Q)国の基準値を超えていた飛灰汚泥の数値がいったん下がったものの、また上がり、再度清掃工場内に一時保管されている事態についての区の分析は?
A)(明確には)わからないが、千葉北西部がホットスポットと言われ、それにつながる地形、また、緑の多さが要因として考えられる。

Q)放射能は、飛灰には、もとのごみの33.3倍濃縮される、と国は試算している。現在、工場のシステムの中で、洗煙装置とバクフィルターで99.39%除去できている。バクフィルターは5年に一度交換され、古いものは焼却されていたが、今後焼却は難しいのでは?
A)今後も交換時は一1日数本ずつ焼却する。今の状況と変わらない。

Q)工場内での作業員の安全確保の取り組みと、被曝の状況は?
A)江戸川工場内では、原子力発電所の作業員と同様の格好(装備)で作業をしている。㏃で表せば8000を超えるが、㏜で言えば、0.2μ㏜程度。1人の1日あたりの作業時間は1〜2時間であり、線量計で個人計測しているが、この3ヶ月間の累積で0.1m㏜までもいっておらず、心配はない。