市民社会を強くする政治を~大河原まさこさんと

 

2009年12月、北小岩の寺院にて、スーパー堤防反対住民との対話集会を持った「公共事業チェック議員の会」。手前の赤いジャケットが事務局長の大河原まさこさん。

 参議院議員選挙が始まりました。17日間にわたる選挙戦。私たちの取り組みについては、すでに江戸川ネットHPでお伝えしているとおりです。  

 思い起こせば7年前、東京・生活者ネットワークに予期せぬオファーが舞い込んできました。議員の交代制によって、3期の都議会議員活動を終えた大河原まさこさんを、参院選における民主党東京選挙区の公認候補に、と、熱い要請を受けたのです。政権交代を視野に入れた同党が、生活者ネットワークと大河原まさこさんのこれまでの活動に対し、最大の評価をしてくれてのこと。けれど、私たちは、大事なことは地域に暮らす市民が決める、地域から政治を変えることを旨としてきた、東京で唯一の地域政党。大河原まさこさんは、その東京ネットの代表委員でもありました。国会議員を持たないからこそ、しがらみもなく、生活者の立場からきっぱりと発言できるのが生活者ネットワークの真骨頂。一方、国政に強いパイプを持つことができる。組織の意思決定機関である評議委員会でも意見は二分、議論を重ねました。

 こうしたプロセスを経て、私たちはご本人の意志を尊重し、建設的な視座に立ち、大河原まさこさんの国政への転身を応援する選択をしました。手塩にかけた娘をお嫁に出す―、そんな心境のメンバーは多かったでしょう。

 当選は難しい、と言われてもいた中で、フタを開ければ108万票を得てトップ当選。当時の同党首脳陣の抜擢は見事的中、大河原まさこさんもこの6年間、その期待に十分応える働きをしてきたことは、国政へと送り出した責任から、ずっとウォッチしてきた私たちをはじめ、多くの方々がよくわかってくださっていることではないでしょうか? 

 新人議員ながら、わずか半年で本会議に登壇し、国会議員の誰もがそれまで触れようとしなかった、八ツ場ダム建設中止など、生活者ネットワークが地方議会で主張してきたことを訴えたときには、鳥肌が立ったものです。父も強力な推進者であった、群馬県選出の時の総理・福田康夫氏を前に、「八ツ場ダムは福田ダム」と言ってのけ、野次の飛び交う中、福田・中曽根・小渕氏3人の首相が強く関わってきた本事業における問題点、そして議員・官僚などの癒着を指摘しました。

  スーパー堤防事業は事業仕分けで全国的に注目されましたが、すでに5年前、大河原まさこさんが本事業に関わる国交省のすべての課、7名の課長との意見交換の場を設けてくれ、私たちも参加してその問題点を共有することができました。こういう場合、省側は「レクチャーする」というスタンスだということを初めて知りました。現場の課題をよく知っているのはこちらであり、私たちからレクして差し上げたいことも多々あるというものです。こうした場や調査を積み重ね、それぞれ国会、地方議会で生活者の立場から発言してきました。国土と住民の心を荒廃させない公共事業に転換するために。福祉・環境優先の持続可能なまちづくりのために。 

  今月2日、東京ネットの都議選報告集会に駆け付けた大河原まさこさんは、「どのような立場になろうとも、参院選を戦い抜く」と決意を述べました。それはそうでしょう。やり遂げたい仕事がまだまだ残っています。

  「本籍・生活者ネットワーク、現住所・民主党」と名乗ってきた大河原さんですが、このたびは「無所属」に(党籍は保持)。選挙は東京での戦いとはいえ、全国に、大河原まさこさんの再選を待ち望んでいる人たちがたくさんいます。市民政治のリーダーを再び国政へ。みなさんの力強いご支援をどうぞよろしくお願いします。