政治と放送~視聴者の信頼は

今年2月、高市早苗総務大臣が、放送法違反を理由に放送局に停波を命じる可能性があることに言及し、物議をかもしました。

放送法(第4条)では、放送事業者に対し、次の4点を規定しています。
1 公安及び善良な風俗を害しないこと
2 政治的に公平であること
3 報道は事実を曲げないですること
4 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること

先の大臣発言は特に「政治的に公平であること」を守っていない番組が多いという前提でなされたもの。同月、総務省は放送電波の割り当てに言及した行政指導を放送局に対して行ったといいます。

現政権になってから、政府の政策を批判するメディアは「不公平」「偏向」とする力学が強まっていることは明らか。この春の番組改編、市民が共感する内容を発信し、報道番組の顔として長年活躍してきた各局のメインキャスターが次々と降板したこととも無関係ではないでしょう。

メディアのあり方について、いつも思うことは、権力に対峙する市民の声をこそ取り上げて何が悪いのか、ということ。これを「不公平」と言わば言え、と。民の声をどんと受けとめる真の権力者なら、そんなこと言わないのでは?

今夜開かれる「第44回・アドボカシーカフェ」のテーマは『政治と放送 ― 視聴者の信頼は』です。 政府の人にも、市井の人にも、放送事業者にもある表現の自由が、公正に扱われる放送のためにはどうしたらいいのかを考え、対話する内容です。

【日 時】2016年6月17日(金) 18:30-21:00 (開場18:00)
【会 場】文京シビックセンター 4階 シルバーホール
【ゲスト】吉岡 忍さん(元BPO放送倫理検証委員/日本ペンクラブ専務理事)
立山 紘毅さん(山口大学経済学部教授 情報法学・憲法学専攻)
【コメンテータ】  白石 草さん(OurPlanet-TV 代表理事)
【コーディネータ】 寺中 誠さん(東京経済大学ほか講師/SJF企画委員)

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