北小岩スーパー堤防、看板にいつわりあり~看板もやり直し
7日(日)、地盤強度不足により、スーパー堤防の盛り土工事を、初めてやり直すこととなった北小岩1丁目東部地区の状況を見に行きました。そこで、疑問に思ったのが、当該地に立てられた看板の内容。
そこには「盛り土の改良を行っています」と。これから盛り土をやり直すための告知かと思ったものの、その下には「三輪野山地区低水護岸工事」との表示が。設置されているのは江戸川区北小岩。しかし、その工事名は流山市で行われる工事の名称です。
本西議員が8日、区議会建設委員会にてこの件について質問すると、「北小岩以外に主たる工事があり、その契約をしている工事件名を示している」との答弁。
しかし、そんなことがあっていいのでしょうか?
看板を立てる意味は、近隣住民、市民にそこで行う事業を告知し、理解と協力を得ることにあるのでは? 市民に正確な情報を伝えるのが最大の使命でしょう。主たる工事うんぬんは、施工者側の言い分であり、そんな看板など、肝心の市民にすれば意味不明で困惑するばかり。看板効果はありません。北小岩にて、流山市で行う事業を知らしめること―。同じ江戸川沿川ですから、悪くないとしても、その前に、大問題となった当該地での盛り土工事について明確に示すことが必要でしょう。
江戸川河川事務所沿川整備課に問い合わせました。
・三輪野山地区とはどこにあるのか
・看板はいつ立てたのか
・主たる工事と、北小岩での盛り土のやり直しとに関連はないのではないか
これら基本的な質問に対し、「出張所がやったこと」とのことで、区と同様の説明以外、明快なお答えはなく、翌日、改めてご連絡をいただきました。
「看板を設置したのは4/25。結論としては、わかりやすくするため、看板を立て直すことにしました」
当然ですね。今のままでは看板にいつわりあり、です。
それにしても、看板を発注、設置するにあたり、関係者の誰ひとりとしてこんな単純なことに気付かなかったのでしょうか? 指摘されなければ気付かないとは。江戸川区も、国の不合理な説明をそのまま受け止めたということですね。盛り土のやり直しにつながった今回の事態も、こうした行政の体質が生んだものと言えないでしょうか。
盛り土や基礎地盤に瑕疵があることがわかり、その原因や安全確保のための新たな工法など、北小岩スーパー堤防の現状と今後について丁寧な説明をすべき大事なときに、このような看板設置を行った国や区の姿勢は極めて残念なことでした。