合意なきままスーパー堤防盛土工事へ~篠崎公園地区工事説明会

篠崎公園地区の高規格(スーパー)堤防事業の第一次盛土事業について、1月12日(金)と13日(土)、国交省江戸川河川事務所と施工者である金杉建設株式会社による工事説明会が、篠崎第二小学校で行われました。同地区で土地区画整理事業を行う江戸川区当局も説明員席に同席していました。配付資料はこちらから。

資料を見て驚いたのは、一次盛土地区が、堤防側は赤色に、その下が白色に塗り分けられていたこと(P2)。

なぜそうなっているのか、資料に沿って当然国がまず説明すべきですが触れずじまい。後半、参加者が質問してはじめて、下半分は今回盛り土しない、ということがわかりました。しかも、この質問への回答は国ではなく工事業者によるもの。「地元の方との調整が済み次第盛り土される。現在受注しているのは上の部分」(いつもながらマイクがよく機能していませんでしたが、主旨はこうでした)。

「調整はいつ頃まで続くのか」との再質問には、今度は江戸川区当局が「段階的に分けて盛り土していくということで、やらないということではない。相手があることなので鋭意努力する。ご理解を」と回答。

開会にあたっての河川事務所の挨拶では「思い通りにいかないところがある」と言っており、それは何かを聞きたいと思っていたところでした。

当地の土地区画整理事業の計画決定は2016(平成28)年、仮換地指定は2021(令和3)年。しかも計画決定に至るまでには10年を要しており、区が発行する「篠崎公園地区まちづくりニュース」第1号は、17年前の2007(平成18)年1月発行、その前年の様子を伝えています。もちろん、計画決定直後の2016年8月からは8名の権利者の方々と2名の学識経験者で構成する土地区画整理審議会が持たれ、法に則り重要な審議がなされてきています。これに先立ち、2015(平成27)年12月からは区が設定する「まちづくり準備会」も開かれていました。

にもかかわらず、盛土工事が始まろうという、この期に及んでなぜ?

また、このエリアでは、深さ8mほどの深層混合処理による地盤改良がなされるのは、盛土の土留めとして設置されるL型擁壁の下のみ(P1の紫色部分)で、深さ4.5mの中層混合処理も法尻の一部分のみ(P1の緑色部分)とのことです。

江戸川河川事務所が事前に行った地質調査でも、N値ゼロという箇所もあるほどの超軟弱地盤であり、この程度の対応でいいのか疑問が残ります。(「まちづくりニュース」にも深さ4m~8mに軟弱地盤があることが掲載されています。)すでに移転が終わっている盛土を伴わない飛び換地では、宅地を建てるための強度不足が発覚、その対策工を行っています。その「まちづくりニュース」はこちらから。区の地盤改良検証報告はこちらから。

なお、今回の盛土量と工事費用についての問いには「4万㎥。費用は3億2千万円」。土はどこから運ぶかについては「決まっていない。盛土に適した土砂を使う」。工事面積については、説明員同士顔を突き合わせた結果「わからない。そのような計算をしたことがない」。盛土の沈下収束についても「どれくらいの時間がかかるかはわからない」。

課題山積で進捗が危ぶまれた同地区でのスーパー堤防と一体の区画整理事業ですが、この先も前途多難であることに間違いないでしょう。