「多くの効果」は本当に期待できるか?~篠崎公園地区高台まちづくり説明会

6月6日(金)、7日(土)、篠崎第二小学校にて「篠崎公園地区高台まちづくり事業及び工事説明会」が開かれ、参加しました。参加者は両日ともおよそ30名でした。

冒頭、江戸川河川事務所沿川整備課長は「ひとつの事業に複数の事業があわさった特徴を持つ事業で、その土台が高規格堤防。事業目的が合わさるのは2つがほとんどだが、本事業は多目的であり(高規格堤防・公園・区画整理・道路・緑地)、公共事業の中でもめずらしい。堤防強化、大雨の際の避難場所等、多くの効果が期待できる」とあいさつされました。

質疑応答では参加者の方々からいくつもの質問、疑問が投げかけられました。

Q: 家が盛り土区域のいちばん下のほうにあり、(盛り土されていない)今でも雨が降ると水が流れてくる。盛り土上の水はどう流れるのか? 1時間に100㎜の雨が降る時代だ。高規格堤防は何mmの降雨なら大丈夫ということを想定しているのか?

A: 何mmといった想定はしていない。水路をつくり、流れるようにする。最終的な排水は都の下水管につながる。現状は50㎜程度が排水できるようになっている。

Q: 公園内の撤去された駐車場にあった樹木はどうなっているのか? 事業化にあたって緑地や景観の専門家は関わっているのか?

A: 樹木医が診断し、移植の可否を判断。A・B地区に移植している。病気の木はやむなく撤去している。平成24年に有識者による公園審議会を開き、高台化など将来の姿をつくった。緑豊かな公園をつくっていく。

意見: 今の駐車場(の景観)がガラっと変わってしまった。あそこに遊具等は本当に必要か。もともと木があった場所が踏みにじられているという気持ちがある。今後進めていくにあたって、ランドスケープデザインや景観法を取り入れてもらいたい。

Q: 騒音計が人のいないところに設置されているが、住居のあるところに置いてほしい。電源が入っていないものもある。

A: 今後相談する。

Q: 道路がトンネル化(ボックスカルバート)すると、篠崎街道は一定期間通行できなくなるのか?

A: 土手から離れたところに新しい道をつくる。交通規制は生じるかもしれない。

Q: ボックスカルバートのメリットを教えてほしい。

A: 公園と川との一体化である。

Q: 行政は「住みやすいまちにしてやる」と言った。(施行者であるみなさんは)完成したこのまちに住みたいですか? 住みたい人は手をあげてください。

―手はあがらずー

意見: 誰も手をあげない。完成したとしても完璧ではない。大雨が降ればつぶれる。一次移転の方の中にはまちからいなくなった人もいる。保障するから大丈夫となぜ言えないのか。

施行者が「多くの効果が期待できる」と豪語しても、そんな事業に着手した地区に暮らす住民に未だその実感はないということ。おそらく将来にわたっても・・・。篠崎公園の状況2025年6月5日のサムネイル

撮影・解説は「スーパー堤防問題を考える会」の飯田康男さん