食もエネルギーも地産地消

東京ネット学習会②バイオ燃料は真の環境対策か?

→鹿骨スポーツ公園「花の祭典」にて。(5/4)この時買ったミニトマトの苗が今、ベランダで甘い実をつけています。  

   バイオ燃料は9割が、トウモロコシ、サトウキビ、米、セルロースからできるエタノール(アルコール)であり、残り1割がナタネ、大豆、パームヤシからできるディーゼル(油)。作物と食糧がバッティングすることになります。日本では、混合割合としてエタノールは3%(E3)、ディーゼルは5%(B5)と法律で定められています。
  東京都が環境対策として都バスに活用している5%のバイオディーゼルは、マレーシアの熱帯雨林を破壊した産物であり、環境にいいとはいえません。
  セルロース系は食糧と競合せず、第二世代バイオ燃料とされていますが、効率が悪く展望はない・・・。

  ではどうすればいいのか?
  天笠さんは、食もエネルギーも「地産地消」だといいます。環境対策としての燃料は、菜の花プロジェクトや廃油収集からできるバイオディーゼルに代表されるように、小規模でのリサイクル型をうまくやっていくのがいいとのこと。

  また、バイオ燃料の用途は自動車燃料であることから、自動車の総走行距離を減らすことが必至とも。そのためには、電車やバスを増やし、自動車道路を減らすべき。道路特定財源は温暖化対策として最悪といい、オランダやドイツのように、環境にやさしいトラム(路面電車)の充実を目指すべきといいます。
  さらに、自動車社会をつくった流通革命をもとに戻し、コンビニやスーパーの365日24時間営業や宅配便の翌日時間指定配送をやめる。日曜祝日のスーパーの休業はヨーロッパでは当たり前のこと。現在の非人間的労働から人間らしい働き方を取り戻すことにもなります。
もちろん、フードマイレージを減らし、一方で地産地消を増やすことが大事です。
  経済の問題は経済の論理では解決せず、経済の縮小を図ること、そして地方分権をすすめることが政治の大きな課題。
  
  現状のライフスタイルを維持するために燃料に充てるためのバイオマス活用に走るのではなく、石油依存社会のあり方を変える方策を実行していくことがまず求められています。