等身大の議会改革①

江戸川区議会の現状と今後

  江戸川区議会での過去の議会改革というと、議員定数の削減、ということだけが進められてきた経緯があります。昭和42年から48人だったものを、平成14年の「議員定数検討小委員会」の議論をもとに、翌年の地方選で46人に、前回の地方選ではさらに2人減らし、現在は定数44。地方自治法に定める法定上限数56人より12人削減してきています。現在も次期選挙に向けてひとつの会派から、さらなる定数削減が提案されています。
  議会改革は定数削減のみにあらず。住民とともにある、住民に役立つ議会にするために中身も変えていこうと、今期が始まった2年前の8月「議会改革検討小委員会」が立ち上がりました。

  すでに検討されて実現したことは主に3つ。
  最初に実現したのはインターネット上での議会の生中継と、録画の公開です。ケーブルテレビでの中継も検討されましたが、予算がかなりかかるということで、ネットによるものだけになりました。
  2つ目は委員会の議事録をHPで公開するということです。これまで、HPでの公開は一般質問だけだったのですが、常任、特別、すべての委員会の議事録が7月末からアップされています。議会運営委員会に関しては、委員会条例で陳情・請願の審査のみ公開という現状の制限がありますので、全面公開するには条例改正しなければなりません。
  3つ目は、予算・決算特別委員会における委員の交代が認められたことです。現状の決まりでは、出席できるのは3人に1人の割合で、44名中15名だけです。私たちとしては、全員参加を求めてきたところですが、項目別に会派内での交代を認めることで、正式な定員増については先送りされたという状況です。
  次の第3回定例会から傍聴者への資料提供も実現されることになりました。その報告はまた次回に詳しく。

  継続して検討項目に上げられているものは2つ。
  ひとつは、予算・決算特別委員会への定員を増やすこと。会派を組んでいない無所属の2人の議員は一度も出席することができていません。これについては、先の委員会で、優先課題として見直しをすすめていくことが決まりました。
  もうひとつは各常任委員会へ議案を分割するということです。現在、道路関係のものが建設委員会、それ以外のものはすべて総務委員会で審査されています。こういう状況にあるのは23区では江戸川ともう一区だけ。江戸川の場合、その総務委員会にも交渉会派しか出席できないということもあり、議案審査という重要な審査の場への多様な議員の参加が阻まれているので、ぜひ改善していきたいテーマです。