環境優先のまちをつくるために

 25日、愛知万博「愛・地球博」が開幕しました。これに先立ち、20年前に開かれた「科学万博」関係者の同窓会があり、私も参加しました。
 「科学万博」のテーマは「人間・居住・環境と科学技術」。このテーマに沿った日本政府出展の「テーマ館」には、一本の木に一万個以上の実をつけるトマトの木が展示されていました。当時を懐かしく思い出す中で、「腐らないトマト」と聞いた記憶が蘇り、私の中で「あれってもしかして遺伝子組み換え作物だったの?」との疑惑が浮上。当時の公式ガイドブックを久しぶりに引っ張り出し見てみたところ、「革新的な水気栽培法によるもの」とあったのですが、では「腐らないトマト」というのは私の記憶違いだったのでしょうか? 生命のしくみを探り、その成果を医療や産業に役立てるバイオテクノロジーの粋を結集したものならば、私たちがNOといい続けている遺伝子組み換え作物だった可能性もあり得るのでは、と思ってしまっています。きちんと調べてみなくては・・。
 ところで、70年の「大阪万博」のテーマは「人類の進歩と調和」でした。「愛・地球博」は「自然の叡智」がテーマですが、70年の「人類」、85年の「人間」、そして2005年の「自然」と、最初に掲げられる言葉がまさに時代のあり方を物語っています。
21世紀は環境の世紀です。生活者ネットワークは、27年前のスタート当初から「環境」を大きな政策の柱としてきました。7月の都議会議員選挙においても、もちろん「環境・福祉優先のまちをつくる」ための重点政策をもって取り組みます。東京は、地球温暖化とヒートアイランド現象という二つの温暖化を抱え、これらの相乗効果で特に環境負荷を増大させています。この両方に効果のある省エネ型都市へと転換するために、東京エネルギービジョンを改定し、水路の復活や公園・緑道の整備、緑被率向上など、水と緑の力を活かした風通しのよい街づくりをすすめていきたいと思います。