第三回定例会において、9月21日(火)、市民クラブとしての代表質問を行いました。
今回は、昨年6月の地方自治法の改正に伴い、新しく導入された「指定管理者制度について」、また、7月28日にこのサイトでもお伝えした「学校給食の牛乳がびんから紙パックに変わるという都の方針について」の2項目にわたり質問しました。
「指定管理者制度」は、これまでいわゆる「公共団体」にしか許されていなかった公の施設に関する管理運営を、株式会社や社会福祉法人などの民間の事業者、NPO法人、などを含む多様な団体に委託することを認めたものです。自治体にとっては、多様化する市民ニーズに、より効果的に対応するため、民間の能力を活用しつつ、サービスの向上を図るとともに、経費の削減につながるという大きなメリットがあります。一方で、指定管理者の選定は告示による公募が原則とはいえ、最低制限価格制度、低入札価格調査制度が適用されなくなり、議員や区長の兼業禁止規定も適用されなくなるなど、選定基準が曖昧になることが懸念されています。民間委託を行革の柱にしている江戸川区では、いち早くこの制度を取り入れ「みんなの家」と「障害者支援ハウス」で、いずれも社会福祉法人東京都知的障害者育成会を指定管理者として選定し、昨年の第四回定例会で議決を経たところです。
これまで管理委託されてきたものは、指定管理者に移行するか、直営に戻すかの二者択一になります。そこで、今後江戸川区がどのような方針で管理者を指定していくのか、まずは、その指針が必要ではないか、と質しました。しかし、「施設ごとに性質が違うので、個々の施設ごとに条例をつくる」という以上の答弁はありませんでした。私たちの主張は、「個別事項についてではなく、区としての管理者指定の考え方が明確であるべき」ということであり、指針についての考え方に相違があると感じました。
また、給食の牛乳容器変更については、7月の活動報告を読んでいただければと思いますが、江戸川区ではすべての小中学校で「資源循環型学校づくり」がすすめられていて、この中では「自然と環境に配慮した学校給食の促進」ということが重点事項のひとつになっています。「3つのR」の優先順位を習っている子どもたちにとって、リユースの代表格である「牛乳びん」は身近な生きた教材です。そんな中、リユースではなく、リサイクルに一段下がることになれば、習うことと新たな実践とが相反する結果となり、教育現場には混乱が生じます。また、残乳を各学校で下水に流すということも、食育上問題です。こうした課題を抱える都の方針についての対応を質したところ、「致し方ない」との答弁。確かに、国や都、事業者との調整が必要で、自治体独自の判断が難しい状況ですが、エコタウン化を目指す江戸川区としての強い姿勢を見せることくらいはできるはず。環境部や学校、保護者などとも連携をとり、この件について、江戸川区は他の自治体に先んじて行動するくらいの意気込みを持つべきです。また、それぞれが社会的責任についても考えてみるべきだと思います。