私は三重県志摩町の出身ですが、18歳で上京して以来、すでに東京生活の方が長くなっています。結婚を機に江戸川区に暮らすようになり、16年になります。実家が遠いため、3人の子ども達をほとんど親の手を借りずに育ててきたほうだと思いますが、さすがに3人目の子を産んだときには、5歳・2歳・そして生まれたての赤ちゃんを目の前に、「私にこの子達を一人前に育てられるのだろうか」という大きな不安を覚えたのを昨日のことのように思い出します。都会での子育て、特にマンションの中での核家族の子育ては、孤独感や重圧感を覚えがちです。子育てを負担に感じるのは、働きながら子育てをしている人が30%であるのに対し、家庭で子育てをしている人は45%という高い数字を示す調査結果もあります。今までの子育て支援というと、保育園の増設などが中心でしたが、母親が中心となって育児をしている家庭に対しても、同時に支援策を講じていく必要があると思います。
昨年、生活者ネットワークが行った「子育て支援のニーズに関する調査」では、もっとも多く回答が寄せられたのが「パートナーの協力」、二番目が「職場の理解」という結果でした。このことを踏まえ、どうしても社会的に仕事を優先せざるを得ない状況の父親に対し、育児休業を義務付ける制度をつくり、父親がもっと育児参加できるしくみを整えていきたいと考えます。また、必要な時に子どもを一時的に預けられる「一時保育」のしくみが地域にあればどんなにいいでしょうか。このことにも力を入れて取り組んでいきたいと考えます。
少子高齢社会を誰もが元気に生きていくためには、子育てや介護を社会的に支援するしくみづくりが不可欠です。こうした現場では、NPOなどの市民活動が行政のサービスを担ってもいます。地域に必要なサービスを地域に暮らす市民自らがつくり出す、「市民による新しい公共のシステムづくり」をすすめていくことが大切です。これが「地域の力=地域力・市民の力=市民力」にこめた私たちの政治姿勢でもあります。
私たち、「江戸川・生活者ネットワーク」は、地域力・市民力をもって、安心・共生のまちづくりをすすめていきます。