「民主的な手続き」が泣く~スーパー堤防と一体の土地区画整理事業・予算特別委員会報告② 

  お伝えしてきたとおり、区は、丁寧な話し合いを続ける、と言いながら、それがなされないままに、除却期限日翌日には「区が除却工事を行う場合がある」と書いた催告書を24人の権利者に突き付け、さらに2月3日にも「建築物等の除却について」という通知を出しました。

「先行した平井では、催告書は出されず、直接施行もなかった。 同じ自治体で、同じ事業を行うのに、なぜ、北小岩ではこのような事態を招いてしまっていると考えるか」については、 

回答)一之江や瑞江など10haに及ぶ事業とは若干違う。スケジュールは示してきた。 

 同規模で、同じスーパー堤防と一体の区画整理事業として平井の事例を挙げたにもかかわらず、通常の区画整理で、規模も異なる地域の例を挙げての答弁となりました。

 改めて、「平井との違い」を確認すると、 

回答)書類は残っていない。 

 つまり、催告書は出していない、ということ。 

 平井との違いは、区が合意形成に丁寧に取り組まず、スーパー堤防事業が事実上凍結している間にも、事業計画や施行規程をつくるなど、拙速にすすめてきたからに他なりません。

 先月の参議院総務委員会で北小岩の現状について問われた総務大臣は、「住民と意見の相違があるなら、地元自治体において住民の理解をえるよう努力を続けてもらいたい」と答弁していますが、これは区自身が言い続けてきたことでもあります。

 最後まで丁寧な話し合いを続けることはもちろんのこと、計画変更の重要な手続きがなされている最中であり、変更が決定されるまでは、少なくともこれ以上前へすすめるべきではありません。

  前々回のこのサイトで、除却後のライフライン撤去工事について、現在住んでいる方の生活に支障を来さない範囲で行う、という区の見解をお伝えしました。しかし、先週、水道工事のため、お昼から夕方まで断水になると通知されていた方のお宅で、夜になっても水が出ない事態が発生。支障を来す工事が行われてしまっていました。知らせを受けた事業者があわてて駆けつけてきたそうですが・・。