スーパー堤防に人権は保障されているか~江戸川区スーパー堤防裁判報告集会④
公共事業改革市民会議代表・橋本良仁さんは、意思の強固な原告と信頼のおける強い弁護団を称えたあと、多くの支援者とともに闘ってきて良かった、と振り返りつつ、いつもながらの力強いメッセージを発信されました。
「高尾山にトンネルを掘るのをやめてほしい、という活動を30年にわたりやってきた。
この間、東京外郭環状道路問題では、地下40m以下であれば、居住する住民の許可なく勝手に掘ることができるとされ、大きなシールドマシンで掘った結果、大事故につながった。こんなことを許していいのか。
スーパー堤防問題にも一緒に取り組んできて感じたことは、日本という国では人権が保障されているのかということだ。
現在、リニア中央新幹線原告団の事務局を担っているが、リニア問題では潮目が変わった。
コロナによるパンデミックが広がった結果、超優良企業だったJR東海は2400億円の赤字転落となった。リニアで品川・名古屋間を40分足らずで結ぶというが、それよりもリモートのほうが早いのではないか。コロナが終息しても今までの状況は一変している。JR東海を表敬訪問すると、顔色が随分変わったと感じる。国交省もそうだ。
東京外環道、スーパー堤防、リニア中央新幹線、おしなべて言えることは、どれも人の幸せのための工事ではない、ということだ。
裁判で闘うのはひとつの手段であるが、遅くともこの秋までには総選挙がある。政治を変えないとダメだ。安心して暮らせるまちづくりが必要なのだ。
2度の原爆を落とされても、核兵器廃絶の国際条約にも調印できない政府。コロナ終息もおぼつかない政府。無駄で有害な公共事業を率先して行っている自公政権。こうした状況に決別を図ろうではないか。
政治を変えよう! これからも闘っていこう!」
公共事業改革市民会議は、スーパー堤防問題、とりわけ江戸川区による直接施行について大きな問題意識を持ち、江戸川区及び国に対し公開質問状を6回にわたり提出。単なる書面のやりとりに終わらせず、双方がきちんとテーブルについて対面での協議を行い、回答を引き出してきました。こちらもどうぞ。
公共事業を真に住民に役立つ事業にしていくために、これからも闘いは続きます。