スーパー堤防は人命第一の堤防づくりにあらず~江戸川区スーパー堤防裁判報告集会⑥
「スーパー堤防・街づくりを考える会」運営委員長の戸口素男さんからは、スーパー堤防事業がなぜ生まれたのか、その背景や足跡が語られました。
「スーパー堤防は治水、洪水対応の事業じゃない。
日米貿易摩擦により、アメリカから内需拡大策を求められ、稼ぎまくったドルを吐き出すために行われたアメリカ向けの経済対策である。
そしてこの30年の間に完成したのは、5本の川でわずか4kmである。」
*当日の資料はこちらから。
小岩在住の戸口さんは、江戸川区がスーパー堤防事業と一体のまちづくりを行うとして動き出した頃から、この事業の問題をいち早く察知され、ニュースを自ら作成・配布、集会を開催するなどし、区内での住民運動の先頭に立たれてきました。こちらから。
この間、江戸川区議会への陳情を、諦めることなく、途切れることなく提出、傍聴を重ね、ウォッチしてこられました。各会派の控室にも足繁く通われ、議員に手づくりの資料を手渡してもいました。私もそれをいただいた一人であり、治水や区画整理など門外漢であった私にとって、スーパー堤防の問題点を知るきっかけとなると同時に、これほど学習している市民の代理となって議会活動をする以上、自分自身がより知識を深め、適切な判断ができるようにならなければと大いに鼓舞されたものでした。当時地方に赴任されていた宮坂健司さんからは、議員ひとりひとりにメールが寄せられていましたが、そこに書かれていた内容にも同じ思いを抱いたものです。
市民の代理人として活動してくる中で、私が実感することは「真実は生活する市民の側にある」ということです。
裁判は終わりましたが、まっとうな治水行政を実現する運動は続きます。
多くのみなさんとぜひご一緒にこれからも考え、活動していけたらと思います。
*「小岩スーパー堤防・街づくりを考える会」発行のニュースは、「東京の水連絡会」HPから全号見ることができます。こちらからどうぞ。