区の「まちづくりニュース」不掲載は適切か?~篠崎公園地区・墓地移転説明会
「かわばた通信」11号でお伝えしていますとおり、11月23日(土)に開かれた2回目の「妙勝寺墓地移転説明会」には300名もの参加がありました。
この日も妙勝寺副住職様から、まずお寺のおかれた厳しく悩ましい状況も含めたご挨拶がありました(上記「通信」2面をごらんください)。
その後、江戸川区からも「平成17(2005)年頃から妙勝寺様と協議を行っているが、今後もまだ協議を重ねながら事業を進めて行きたい」「妙勝寺様はこの事業に全てご納得されていない気持ちもありながらも、墓地や本堂等の建物の調査にご協力いただいた。区との話し合いを重ねていただき、本日の説明会に至っている」などが語られました。
移転協議はなんと20年の長きに及んでいます。
この日は、お寺全体としての移転補償協議が整っていないという現状を受けて「お寺の移転補償費が不足した場合、檀家に協力を求めるようなことにならないか」との質問が投げかけられました。(1回目についてはこちらから。)
区からは「区画整理事業で移転していただくので区がお支払いする」
副住職からは「今のお寺がそのまま再建できるかと聞かれたら、不可能なほどしか提示されていない」「先代も今の住職も墓地とお寺の移転に賛成していない」など苦渋の胸中が語られました。
そして最後には、参加者の方から「本堂等(お寺すべての)移転の費用負担を解決してから(墓地移転の)委任状にサインするべきではないか。今の状況は順番が逆ではないか」との意見が出され、賛同する拍手が沸き起こっていました。
ところで、この墓地移転説明会は、江戸川区から、檀信徒のみなさんに墓地移転について説明したい、と妙勝寺に申し入れがあり、開催されたものです。その旨を記した寺院名のお手紙と同時に、日時や場所、区の移転造成担当者や委託業者等を明記した「江戸川区のお知らせ」という通知が同時配付されました。
行政のこうした説明会については、区は「篠崎公園地区まちづくりニュース」にて主な質疑を紹介してきており、今回も待たれましたが掲載はなし。
その理由は「墓地移転は特定の檀信徒さんに関わるものであるから」とのことです。
しかしながら、現在縦覧が行われている当地の「土地区画整理事業計画書」(第5回変更)の主な変更点は、まさに墓地移転範囲の変更です(左側、青線内から紫線内へ)。
墓地の範囲は、誰もが見ることのできる「土地区画整理事業計画書」への記載事項として定められてもいるのです。縦覧図書「設計図」はこちら。
この法的な意味について区当局に確認したところ「一般的には墓地は迷惑施設とも見られ、事業計画書で事前に示しておく必要があるため」とのことでした。
ならば、区が「まちづくりニュース」への掲載を見送った理由「対象は特定の方々」とは一概には言えないのではないでしょうか。
区は、今回の説明会においても、参加者のみなさんから出された主な質疑について、もちろん寺院との協議も踏まえたうえで「まちづくりニュース」に掲載し、内容を報告すべきだったと考えます。