多文化共生をすすめよう!

江戸川総合人生大学と区議会のコラボレーション

 4日の午後、江戸川総合人生大学国際コミュニティ学科3期生のみなさんと議員との意見交換会がもたれました。本大学は、これまでの人生経験や知識を活かして社会貢献を志す方々を応援するために、区が5年前に設立した学びと実践の場。この学科は、各国の文化・事情や在日外国人の抱える問題などを幅広く学び、また、実際の交流を通して地域での国際交流や外国人との共生について考えていくことをミッションにしています。

 区内には現在23000人(総人口の3%)の外国人の方が暮らしています。私の地元・小松川の学生さんから、フィールドワークの一環として、議員と課題の共有や意見交換ができないものか、とのご相談がありました。姉妹都市オーストラリアのゴスフォード市との交流や「青少年の翼」など、いわゆる国際交流は行なわれているものの、区内在住の生活者としての外国人の方々に向けた支援策については課題の多い江戸川区。熱心な学生さんの研究発表を聞き、意見交換ができれば、区の多文化共生の今後の取り組みに必ずプラスになるはず。私も微力ながら実現に向けてのお手伝いをさせていただきました。総合人生大学の関連とはいえ、区民のみなさんとこうした形で会を持つのは江戸川区議会としても初めての試みです。

 参加したのは、16名の学生さんと学科長のジョージ・W・ギッシュ先生(青山学院大学名誉教授)、議員側も20人以上に。地域での交流を通した実感に基づく内容、そして緻密なデータに基づく理論展開など、熱のこもった発表に一同聴き入りました。

   意見交換でも出ましたが、江戸川区も「外国人市民会議」を持ち、当事者の意見反映により、生活しやすい環境整備をしていくべきです。必要な情報をきちんと行き渡らせるための通訳・翻訳サービス(たとえば病院での通訳など)、また、紙だけでなく区のホームページやエフエム局などによる多言語の生活情報の発信が望まれます。住宅を借りる際の保証人問題への支援も必要。また、区内73校の小学校には全部で23カ国もの子ども達が通っていますが、ただ通っているだけでなく、きちんと授業に参加できているのでしょうか? 学生のみなさんも通訳サポートに入られていますが、増え続ける外国籍の子ども達の学習権が守られているかどうかについてもチェックしていきたいと思います。