今回は、自民党から出された「八ツ場ダムの建設事業の推進を求める意見書」に対し、反対討論を行いました。この事業の撤回を求めて大勢の市民の方々と活動していることはこのサイトでもお伝えしているところです。
各会派から出される意見書案はまず議会運営委員会理事会で会派の意見交換がなされ、上程するかどうかが決まります。賛成は自民と公明。反対は、私たちネット・無所属と共産、民主でした。理事は各会派1名ですから、理事会においては2対3ですが、3分の2の議員の賛成があればいいことになっているので、自公が賛成ならばそのまま通ってしまいます。たとえそうだとわかっていても、この件について、私たちには建設撤回の強い意志があり、議場で意見書提出の説明だけを聞かされて黙って座っているわけにはいかないという思いで、反対討論を申し出たところ「議会運営委員会で行なうべき」との意見がありました。議会から国などへの意見書提出は、基本的には区民の総意としてなされるものであり、議場で反対討論されるようなものを出すことはマズイという意識はあるのでしょう。しかし、議場での討論を強く求め、共産、民主の支持も得て議場で行ないました。こんなことは当然のことなのですが、何かと説明のつかない異論が飛び交うのです。
自民党の趣旨説明にある治水、利水、渇水、気候変動に関する政府間パネル報告書の4つのポイントについて、住民訴訟で明らかになった直近のデータも含め、利水・治水両面において、もはや八ツ場ダムは不要な施設であることを述べました。が、結果は、賛成29、反対14(ネット・無所属3、共産5、民主4、1人の会1、プロジェクト江戸川1)。この結果が現状における最大の可否数となっています。
国の直轄事業については、地方から反対や疑問視する声が続々上がっている中で、このような結果は本当に残念です。昨年、知事の反対表明を受けて計画が撤回された熊本の川辺川ダムも、県議会ではGOサインの時期が長くありました。八ツ場ダムについては、今後も建設撤回を求めて粘り強く取り組んでいきます。反対討論全文は次回サイトでご報告します。
もちろん、来る7月の東京都議会議員選挙において、東京・生活者ネットワークは建設撤回を強く訴えていきます。
*初めての反対討論を終えて
私たち会派の一般質問は1回15分という制限があり、短い時間の中での組み立てに苦労していますが、討論は時間の定めがなく、時間を気にせずゆっくりと発言できました。一般質問も同じ環境でしたいもの。せめてあと5分あれば。議会改革検討小委員会で引続き求めていきます。