屋外の子ども施策をお忘れなく!

子どもが自ら育つための次世代育成支援行動計画に

→15回目の「市民と行政の協議会」テーマは「子どもに寄り添い、支える相談・救済事業」。主催は「子どもの権利条例東京市民フォーラム・ネットワーク」。「都議会生活者ネット・みらい」の都議たちも呼びかけ人に。

 江戸川区の次世代育成支援行動計画後期案がHPで公表されました。次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備を総合的に行うため、法に則り、平成17年度から21年度までを前期計画、平成22年度から向こう5年間を後期計画とし、市区町村に制定が義務付けられているものです。社会全体での育成支援ですから、一定数の労働者を雇用する事業主にも計画策定と届け出が義務付けられており、前期は301人以上を雇用する事業主でしたが、後期計画においては101人以上と、より多くの事業者が対象となりました。

 計画が十分練られていれば、その事業は7割がた成功したも同然とはよく言われること。だからこそ、計画策定のプロセスが大事にされるべきで、子どもの育ちを支援する計画なら、そこには当然当事者である子どもの意見が反映されなければなりません。そして、子どもを安全に管理するだけではなく、子どもが自ら育つ力を引き出すような施策展開が望まれます。
 
 21日(木)、都庁議会棟において開かれた「市民と行政の協議会」に参加しました。子ども相談事業や子どもの居場所事業に関わる方々から現場の声を伺いましたが、「プレーパークせたがや」を運営する天野秀昭さんからは「行政の施策は屋内整備ばかりで屋外がない。筋力ではなく体力こそ大事。体は2歳ぐらいまでに相当できる。冷暖房の効いた部屋に押し込んでいてはダメ。体はセンサーであり、体をつくることが心の発達に影響しないわけがない。子どもは屋外で遊ぶこと」と。また、プレーパークに来ていた小学生から「学校では仮面を一枚かぶっている。家では二枚。でもここではかぶらなくていい。」と言われたエピソードも披露されました。ありのままの自分でいられる居場所は何と心地好いことでしょう。

 さて、私たちネットもこれまで、子どもの生きる力を育む「プレーパーク」の整備をすすめるべき、との質問を繰り返してきました。170の施策が盛り込まれた後期計画には「プレーパークの整備」もその一画をなしていますが、実は前期計画にも「すくすくスクール」「共育プラザ」と並んで「プレーパーク」が位置付けられているのです。「屋内のふたつは実施されているのだからプレーパークも同じように整備すべき」とも言ってきました。せっかくの計画も実施されないのでは何の意味もありません。後期では計画倒れにならないようにしていかなければなりません。

 この計画案についてパブリックコメントが2月5日まで募集されています。子どもがいる、いないに関わらず、だれもが子どもの育ちを支援する立場です。率直なご意見をどうぞお寄せください。子ども達もぜひ。