感謝する子どもたちの安全を守れ

心配される放射能汚染水

 6日は小学校、7日は中学校の入学式でした。
 小松川第二中学校での新入生代表の「誓いの言葉」は、「こんなに多くの方々からお祝いを受け、大きな体育館で入学式ができることに感謝する」という言葉から始まりました。例年であれば普通のことが、そうではない状況にあることを、まだあどけなさの残る12歳がきちんと受け止めています。生活の中で、普段は気にも留めない当たり前のことが、実は有り難いことであることを多くの人が感じていることでしょう。

 さて、さまざまな混乱を生んだ計画停電が、近く終了することが決まりました。気温が上がり、暖房の需要が減ったこと、火力発電所が再稼働したこと、そして市民がそれぞれの場所で、できることに誠実に取り組んだ結果と言えます。

 そんな中、東京電力が、国民への説明もなく、福島第一原発から放射性物質を含む汚染水を海に放出していたことは、不安や怒りをさらに増幅させました。特に漁業関係者への打撃は大きく、まさに死活問題です。諸外国にもさらに緊張が走っています。

 日本の廃棄物処理は、長い間、燃やす、埋める、水に流す、という手法をとってきました。結果、半世紀前、工場から海に流した排水に含まれていた有機水銀によって、「水俣病」という大きな負の連鎖をもたらしたことを忘れてはなりません。

 海は広いから希釈する、現状問題はない、という説明が今繰り返されています。しかし、これでは過去の過ちの説明はつきません。水俣では魚から人、そして胎児へと重大な被害が広がったのです。今は沿岸の小さな魚が取り上げられていますが、やがてそれを大海の大きな魚が食べ、それを人が食べるという連鎖を経て、生体濃縮され、リスクが膨らむことを考えおかなければならなかったはずです。放射能汚染水を海に流すなどあってはならないこと。

  今回の事故が、地震国においての原発依存の失態を露呈したことは明らかであり、今後も首都や東海地方での大地震が予測されている中では、私たちが従前から主張してきた自然エネルギーへの政策転換を、今こそすすめていくべきです。

 斉藤和義さんが、昨年のヒットシングル「ずっと好きだった」を替え歌にし、痛烈なメッセージソングを発表されました。歌詞は以下のとおり。

「ずっとウソだった」

この国を歩けば 原発が54基
教科書もCMも言ってたよ 「安全です」
俺たちを騙して 言い訳は「想定外」
懐かしいあの空 くすぐったい黒い雨

ずっとウソだったんだぜ
やっぱバレてしまったな
ほんとウソだったんだぜ
「原子力は安全です」

ずっとウソだったんだぜ
ほうれん草 食いてぇなあ
ほんとウソだったんだぜ
気づいてたろう この事態

風に舞う放射能は もう止められない
何人が被曝すれば気がついてくれるの この国の政府

この街を離れて うまい水見つけたかい?
教えてよ やっぱいいや もうどこも逃げ場はない

ずっとクソだったんだぜ
東電も北電も中電も九電も もう夢ばかり見てないけど
ずっとクソだったんだぜ
それでも続ける気だ

ほんとクソだったんだぜ
何かがしたいこの気持ち
ずっとウソだったんだぜ
ほんとクソだったんだ  

[ 江戸川区の支援体制 ]

●被災児童・生徒の転入 小学校14名・中学校7名
●人材派遣       清掃職員が仙台市へ。
●義援金        7250万円(7764件 3日現在)

また、恒例の花火大会は今年度中止となりました。